花樹とメジロの季節 その三

メジロ(目白あるいは繍眼児) ウメの開花からソメイヨシノが散るまでの季節。メジロは花蜜に酔い、ヒゲボウズはメジロの放つ健気に酔いしれる。 今回のシリーズは全て裏山の早咲き桜とウメの花(終わっていたけど)。サクラはおそらく河津桜だろうと思われ…

花樹とメジロの季節 その二

メジロ(目白あるいは繍眼児) 週末は珍しく鳥撮り三昧できたので、桜とメジロを連投。 因みにメジロの季語として用いられる「繍眼児」の「繍」には縫い込みや縫い取りといった意味があり、白糸で刺繍した目の小さな奴ということらしい。 メジロの目をつぶさ…

花樹とメジロの季節

メジロ(目白あるいは繍眼児) 花の終わった紅梅の枝で、久しぶりにメジロ団子を見つけた。まぁ見ているこちらが赤面するような甘々な様子。これもまた春なんだなぁ。 一方の河津桜では恒例の花蜜に酔うメジロ祭り。桜林を独占したいヒヨドリと、隙を狙うメ…

重たい雪

オシドリ(鴛鴦)冬景 水気の多い重たい雪がオシドリたちに降り注ぐ。 見るからに寒々とした光景だけど、オシドリたちはいつものペース。 野生の逞しさと言ってしまえばそれまでだけど、最近は北海道で繁殖し冬も留まるケースがあるのだとか。この辺りの冬な…

星の瞬く夜は泣けてくる

望月と立待月 卓上の月齢カレンダーによれば今宵の月は立待月。大気の状態もまぁまぁなコンディションで、撮影した月の輪郭も綺麗な円弧を描いている。2024/01/27 20:57:21 月齢15.999 輝面比97.170% 一方こちらは一昨日(1/25)の21時頃に撮った「ほぼ満月」…

午前は冷たい雨の日曜日

オシドリ(鴛鴦) サブタイトルの漢字表記では鴛鴦だけど、鴛がオスで鴦がメスだそうな。ということで今回は2枚とも鴛となる。因みにどちらも単独ではオシドリと読むが、鴛はエン、鴦はオウとの音読みがある。 観察していると意外なほど個体差が見受けられて…

寒風の鳥見にて

ノスリ(鵟) オシドリの越冬池で粘っていたのだが、今日に限ってブッシュの中からなかなか出てきてくれない。しばらくすると目の前にノスリが現れた。気付かぬはヒゲボウズばかりなり、とっくに猛禽の気配を察していたのだろう。オシドリたちも出てこない訳…

現実逃避の月面旅行

未明の月と月齢対称 東の地平はほんのりと紫の気配。黒から紺へと移ろい始めた空を未明の月が駆け昇る。 地平近くの金星が瞬いていたので嫌な予感がしていたのだが、案の定スコープ越しの月はユラユラと落ち着かない。撮った中で一番まともなカットでさえガ…

さぁ頑張ろうぜ

天災と事故の連鎖 とんでもない幕開けの2024。 今まさに災害の渦中にいる人も大勢いる中、下を向いてはいられない。表題通り前を向いて頑張るしかない。我らの今は過去の災害を乗り越えてきた結果なのだしね。 ルリビタキ(瑠璃鶲)♂ こんな時こそ出番のはず…

初春を言祝ぐ

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。 2024年元日未明 恒例の初日の出定点撮影の準備中、振り返れば未明の月。 卓上の月齢カレンダーによれば「更待月」となっているが、これは今宵の月のことだろう。昨夜の月呼称なら「寝待月…

おおつごもり雑感

シジュウカラ(四十雀)♂ 父の晩年を目処とするともう十年ほどが持ち時間だろうと想定している。振り返るには尚早だろうが、雑念が如き不満を濾しとればなかなか愉快だった日々が思い出される。今にして想うに非日常の連続こそが輝いていたようだ。 とは言え…

年の瀬のツケ払い

立待月(月齢16.544) 日没後、立って待っているうちに東の地平を昇り始める。「立待月」など古称の由来には月と星々が夜を支配した時代の人々の思いが感じられる。 ホワイトバランスをカメラ任せにしたところ、肉眼視よりは黄色みを帯びた発色となった。こ…

世界で最古の現生樹種

福王寺薬師堂(野津田薬師堂) 町田市の薬師池公園に隣接する古刹、福王寺薬師堂。前回拙ブログで取り上げたのは2007年の12月10日。図らずも16年ぶり同月同日の再訪となった。 tpong.hatenablog.com 16年前は落ち葉がカーペットのように境内を覆っていたけれ…

紅葉を泳ぐ

オシドリ(鴛鴦)♂ いつもの地元雨水調整池だが、生い茂る草木に視界を阻まれて撮影アングルが限られてしまう。僅かな水面域に背後の赤黄に萌える小山が映り込んでいたので、オシドリがフレームに収まるタイミングをひたすら待って撮影してみた。 映り込んだ…

高速道路で装甲車!?

NBC偵察車(コマツ) 所用で出かけた仙台からの帰り道、常磐道の中郷SA(上)で遭遇した陸上自衛隊の車両。一見すると4軸8輪の装輪装甲車のようでもあるけれど、それにしては車幅がタイトだったり車高が高かったり違和感アリアリ。ひょっとしたら記憶の隅に…

女子力高しヒドリガモ

ヒドリガモ(緋鳥鴨) 四季を通して身近なカルガモは外見的に雌雄がほぼ同様*1だが、冬鳥として渡来する他のカモはオスが繁殖羽へと換羽することで派手な羽衣を纏う。別の見方をすればカモの仲間のメスは悉く地味な羽衣とも言える。ヒドリガモのオスは比較的…

秋深まるが気温は・・・・

モズ(百舌)♀ エアコン不要の季節となれば窓開け走行がヒゲボウズの基本スタイル。信号待ちの間は窓外からの野鳥の鳴き声にも耳を澄ます。このところ街中はともかくちょっとした田園地帯や川沿いを走行するとなかなかの頻度で「キィー キチキチキチ」と鋭い…

そのヒコーキに歴史あり

ロッキード P-3C オライオン (Lockheed P-3C Orion) JMSDF 以前は対潜哨戒機とカテゴライズされていたように記憶しているが、昨今では対潜の二文字が消えて哨戒機と言うらしい。一時は百機近く配備され長きにわたり日本の海を守ってきたP-3Cも、国産哨戒機P-…

秋夜は清かに

上弦の月(月齢7.628) 中秋の名月やら三日月など、月を愛でたいと思うタイミングで曇っていたり忙しかったり。今宵ようやく月にレンズを向ることが出来た。 ここ数日で秋の深まりが加速したような、冷気と覚える夜風を受けながらの観望。僅かな大気の揺らぎ…

鴛鴦来たらば

オシドリ(鴛鴦) 地元の雨水調整池に今季もオシドリが飛来。うれしさを禁じ得ない。 気が付いたのは10日ほど前の夜明け前。目視で池面の数羽を確認するも、仕事に向かうところだったので撮影ならず。さらに数日経った先週日曜日、雨の合間に出向いてみたが…

鷺舞神事

コサギ(小鷺) 普通種過ぎて気に留めることもあまりないのだけれど、ふとしたタイミングでその優美さに驚かされる。ヒゲボウズの個人的なコサギ感。 池畔から飛び立つ瞬間。そこはかとなく秋めく背景に浮かぶ姿はなかなか絵になると思うのだが。 餌場を争う…

モズは物真似タレント

モズ(百舌) この鳥、先頃NHKの「ダーウィンが来た!」で特集されていた。いまや「時の人」ならぬ「時の鳥」の様で、ヒゲボウズの鳥バカを知る番組を見た知人からも、モズについての話を振られることが重なった。 番組では「百舌」の由来ともなったモズの多…

冬鳥一番乗り

コガモ(小鴨)の換羽 例えばカルガモのように年間を通して雌雄の外見上の差異がほとんど無い*1種類もいるが、多くのカモは冬季にオスのみが繁殖羽と呼ばれる艶やかな羽衣に身を包む。その最たる例がオシドリのド派手な繁殖羽だが、本種コガモもなかなかな変…

夏の終わりの狂乱

ヤマガラ(山雀) 9月、エゴノキが実を付けるとヤマガラの狂乱が始まる。警戒心をかなぐり捨てて夢中で貪る姿を見るにつけ、ネコとマタタビの関係を想起する。エゴノキの果皮や果実には有毒なエゴサポニン*1が含まれるそうだけど、それがヤマガラにマタタビ…

古城再訪

今帰仁城(なきじんじょう)趾 14世紀の琉球は北山・中山・南山の三大勢力が覇を争った三山鼎立(ていりつ)*1の時代。今帰仁城は北山王の拠点として成立し、中山によって滅ぼされた後も1609年の薩摩軍侵攻により炎上するまで監守の居城だったとあります。 …

アゲハはアゲハを擬態する

シロオビアゲハ(白帯揚羽) 奄美諸島以南の普通種だけど、ヒゲボウズは南関東の住人なのでついつい追いかけてしまいます。地元のスタッフから見ればスズメを珍しがるようなものなのでしょうか、なま温かい視線を頂戴しました。 さて雌雄不明なれど典型的な…

沖縄の最北

辺戸岬 辺戸岬(へどみさき)は沖縄本島の最北端*1。肉眼では22km北の与論島(鹿児島県)がかすかに見えていたけれど、写真では判らないのが残念。 岬周辺で縄張りを争っていたのはイソヒヨドリ。沖縄ではそこら中で見かける普通種ですが、最近は関東の内陸…

沖縄へ

出張なのが泣けてくる 8月上旬に南西諸島に居座り続け猛威を振るった台風6号*1の災害復旧に関わる仕事で2週間ほど沖縄北部に滞在していました。災害から3週ほど経過してからの訪島でしたが、別送した機材の到着が遅れるなど、インフラだけでなく物流への影響…

そして鹽竈神社

塩竈・塩釜・鹽竈・鹽竃・塩竃 ザ観光地たる松島の宿は財布に優しくないので、少しだけ足を伸ばして塩竃で一泊。翌朝は家人の希望に添って鹽竈神社を散策。 同じ境内には志波彦神社もあり、風情のある散策を楽しめます。 巫女さんたちが境内を掃き清める姿を…

松島へ

松島そしてウミネコ(海猫) もっぱら運転手として家人の帰省に同道することおよそ1600km。目的を果たした帰路、松島と塩竃に立ち寄りました。 松島では観光船にすかさず乗船。季節や光線状態を考慮すればまともな写真も撮れるのでしょうが、猛暑の日盛りで…