目白(メジロ)
個人的にこの時季のお約束は、梅や桜の開花とその花蜜に狂奔するメジロたち。
最近インスタグラムなど鳥好きの集うSNS界隈では「ウメジロー」だの「サクジロー」というカテゴリーになってさえいるようだ。
定番中の定番、梅にメジロの取り合わせ。
相も変わらず近場の川津桜だが、これでようやく春を実感できるというものだ。
3月の満月はワームムーン(Worm moon)というそうな。芋虫月という和訳もあるそうだが、啓蟄月と訳した方が気が利いているように思う。
19時台は月の高度が低すぎ大気の影響が強すぎる。と言って日付を跨ぐ頃だと寝不足必至。つまり21:40という満月ピークはもはや老体のヒゲボウズにとって理想的な時間帯。おまけに雲も無く無風に近い絶好の気象状況とあってはそりゃぁ撮りますとも。
まずは機材の調整を兼ねて小手調べの19:10。大気の影響が残る高度でもあり、デイライト設定では赤味が残る。
19:10(GMT10:10)月齢15.127・輝面比99.989%
満を持してのピークタイム21:40。輝面比100%など皆既月食以来じゃないかな。2時間半前には僅かにあった陰りも解消している。
21:40(GMT12:40)月齢15.231・輝面比100%
今年のソメイヨシノ開花は早そうなので、満月桜の西行法師*1は叶いそうもない。次の満月4月6日頃に満開となると弘前城辺りだろうか。漂泊の旅に焦がれつつ弥生*2の夜は更けていきまする。
数日前までは今年最初の満月は望められそうもないと思っていたのだが、一転煌々とした姿を堪能できた。精度の上がった天気予報もこういう外し方なら歓迎だ。
撮影機材は20年落ちの旧式フィールドスコープKowa TSN-824Mに32xの接眼レンズ。アタッチメントを介して取り付けたデジタルカメラは現行機種のCanon G9X MarkⅡというジェネレーションギャップシステム。カメラ側の光学ズームを望遠端にすることでぎりぎりフレームに収まった。ちなみに35mm換算の焦点距離は2688mmとなる。
撮影時点での月は地球からかなり遠めの軌道上にあったことで収まりはしたが、俗に言うスーパームーンなど接近軌道の月はややワイド側にしないと収まらない。それほどに月の軌道は楕円であり、見かけの大きさも1割前後変化する。
古い画像で恐縮だが、見かけの大きさは軌道の違いでこれほど違うという実写実例。当時の機材でまったくの同一条件で撮影した画像。実感していただければ幸だ。
ちなみに2023年、最も地球に接近する満月、所謂スーパームンは8月31日で、地心距離約357,000km。もっとも遠い満月は2月6日で地心距離約406,000kmとなる。見かけの直径は最遠を1とすれば最近は1.137倍。これもまた月観望の楽しみではある。
今年もよろしくお願いいたします。
一七年目の定点撮影はまずまずのコンディションと思えたが、実際には大気の揺らぎが多い初日の出。
さて、一七年の系譜。撮影機材の違いこそあれ、撮影地点はほぼ定点。
元朝時に一度も雨雪がなかっただけでも奇跡的ではなかろうか。
我が家のNET環境は冬に入り散々な状況で、外気温が低下すると使えなくなる状況が続いている。つまり夕方から朝にかけてはほぼ絶望的で、昨日(大晦日)など13時~17時までの4時間しか接続できない有様。ケーブルテレビ会社のサービスなのだが、マンション構内の装置に問題があるらしく解消予定は未だ不透明なまま。NTT回線に戻すかAU光なども検討しているけれど、構内は電話用メタル回線しか利用できない建物なので通信速度の低下は避けられない。せっかく早朝撮ったこのカットも何時にアップできるのやら。なんとかしてくださいよ○comさん。
例年通りの地元雨水調整池。活動が活発な夜明け直後に50~60羽をカウントしたが、池畔のブッシュとの出入りが激しいので正確なところは判らない。ただ圧倒的にオスが多いことは確か。
オスの喧嘩や雌雄入り乱れての小競り合いが頻発していて,ペアリングに至ったケースは稀のよう。換羽未成の個体もチラホラ見かけるので、お見合いシーズンはまだまだこれからなのだろう。唯一見かけたペアも周囲をあぶれたオスたちに囲まれていた。
換羽中で飾羽も未成の若オス。あどけなさを残す姿にはメスならぬヒゲボウズが惹かれてしまった。いや、可愛い・・・・
ところで、例年のことだがこの越冬池では圧倒的にオスが多い。ひょっとしたらメスの群れが越冬する場所があるのだろうか?
皆既月食と天王星食のダブルイベントだった昨夜とは一転、今宵は風情ある不知夜月。
昨今はビーバームーンやブラッドムーンなどと海の向こうの月呼称が流行だけど、和名の呼称も情感豊かで好きだなぁ。
とは言え数百年ぶりの惑星食を見逃すわけにもいかず、昨夜は皆既月食の始終を追っていた。
まずは皆既月食終了間際の惑星食。下部の小さな光点が月食中の月に隠れる寸前の天王星(Uranus)。
地球からの視点では小さな点にすぎない天王星だが、実のところ太陽系では木星・土星に次ぐ大きな惑星。その直径は地球の約4倍、月に対しては14倍も大きな天体。月とのツーショットは天王星の遠さを実感できる一枚でもある。
そしてお約束の時系列合成。
昨年の「ほぼ皆既月食」を含め、これまで見た月食の中では最も暗かったように感じられた。それだけ本影の中心近くを通過したからだろうと愚考。
巷では鮮やかなオレンジ色の写真が数多く出回っているが、かく言う自分の機材でもド派手な発色に手を焼いた。レタッチで彩度をかなり落としたけれど、目視の印象はさらに暗く鈍い発色だったように感じられた。
何にせよ、この夜のページェントを目の当たりに出来たことは一生の宝ではある。
良きかな。