漆黒から僅かに紫をさした未明の空を、太陽に先んじて細い月が昇ってく。前夜の豪雨に洗われた大気が清々しい。夜が明けてしまえば見つけることも難しい細さだが、午前4時の地平では凛とした女王の趣だ。 尚、三日月と形容したけれど、正確には二十九日月。…
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