2023-01-01から1年間の記事一覧

おおつごもり雑感

シジュウカラ(四十雀)♂ 父の晩年を目処とするともう十年ほどが持ち時間だろうと想定している。振り返るには尚早だろうが、雑念が如き不満を濾しとればなかなか愉快だった日々が思い出される。今にして想うに非日常の連続こそが輝いていたようだ。 とは言え…

年の瀬のツケ払い

立待月(月齢16.544) 日没後、立って待っているうちに東の地平を昇り始める。「立待月」など古称の由来には月と星々が夜を支配した時代の人々の思いが感じられる。 ホワイトバランスをカメラ任せにしたところ、肉眼視よりは黄色みを帯びた発色となった。こ…

世界で最古の現生樹種

福王寺薬師堂(野津田薬師堂) 町田市の薬師池公園に隣接する古刹、福王寺薬師堂。前回拙ブログで取り上げたのは2007年の12月10日。図らずも16年ぶり同月同日の再訪となった。 tpong.hatenablog.com 16年前は落ち葉がカーペットのように境内を覆っていたけれ…

紅葉を泳ぐ

オシドリ(鴛鴦)♂ いつもの地元雨水調整池だが、生い茂る草木に視界を阻まれて撮影アングルが限られてしまう。僅かな水面域に背後の赤黄に萌える小山が映り込んでいたので、オシドリがフレームに収まるタイミングをひたすら待って撮影してみた。 映り込んだ…

高速道路で装甲車!?

NBC偵察車(コマツ) 所用で出かけた仙台からの帰り道、常磐道の中郷SA(上)で遭遇した陸上自衛隊の車両。一見すると4軸8輪の装輪装甲車のようでもあるけれど、それにしては車幅がタイトだったり車高が高かったり違和感アリアリ。ひょっとしたら記憶の隅に…

女子力高しヒドリガモ

ヒドリガモ(緋鳥鴨) 四季を通して身近なカルガモは外見的に雌雄がほぼ同様*1だが、冬鳥として渡来する他のカモはオスが繁殖羽へと換羽することで派手な羽衣を纏う。別の見方をすればカモの仲間のメスは悉く地味な羽衣とも言える。ヒドリガモのオスは比較的…

秋深まるが気温は・・・・

モズ(百舌)♀ エアコン不要の季節となれば窓開け走行がヒゲボウズの基本スタイル。信号待ちの間は窓外からの野鳥の鳴き声にも耳を澄ます。このところ街中はともかくちょっとした田園地帯や川沿いを走行するとなかなかの頻度で「キィー キチキチキチ」と鋭い…

そのヒコーキに歴史あり

ロッキード P-3C オライオン (Lockheed P-3C Orion) JMSDF 以前は対潜哨戒機とカテゴライズされていたように記憶しているが、昨今では対潜の二文字が消えて哨戒機と言うらしい。一時は百機近く配備され長きにわたり日本の海を守ってきたP-3Cも、国産哨戒機P-…

秋夜は清かに

上弦の月(月齢7.628) 中秋の名月やら三日月など、月を愛でたいと思うタイミングで曇っていたり忙しかったり。今宵ようやく月にレンズを向ることが出来た。 ここ数日で秋の深まりが加速したような、冷気と覚える夜風を受けながらの観望。僅かな大気の揺らぎ…

鴛鴦来たらば

オシドリ(鴛鴦) 地元の雨水調整池に今季もオシドリが飛来。うれしさを禁じ得ない。 気が付いたのは10日ほど前の夜明け前。目視で池面の数羽を確認するも、仕事に向かうところだったので撮影ならず。さらに数日経った先週日曜日、雨の合間に出向いてみたが…

鷺舞神事

コサギ(小鷺) 普通種過ぎて気に留めることもあまりないのだけれど、ふとしたタイミングでその優美さに驚かされる。ヒゲボウズの個人的なコサギ感。 池畔から飛び立つ瞬間。そこはかとなく秋めく背景に浮かぶ姿はなかなか絵になると思うのだが。 餌場を争う…

モズは物真似タレント

モズ(百舌) この鳥、先頃NHKの「ダーウィンが来た!」で特集されていた。いまや「時の人」ならぬ「時の鳥」の様で、ヒゲボウズの鳥バカを知る番組を見た知人からも、モズについての話を振られることが重なった。 番組では「百舌」の由来ともなったモズの多…

冬鳥一番乗り

コガモ(小鴨)の換羽 例えばカルガモのように年間を通して雌雄の外見上の差異がほとんど無い*1種類もいるが、多くのカモは冬季にオスのみが繁殖羽と呼ばれる艶やかな羽衣に身を包む。その最たる例がオシドリのド派手な繁殖羽だが、本種コガモもなかなかな変…

夏の終わりの狂乱

ヤマガラ(山雀) 9月、エゴノキが実を付けるとヤマガラの狂乱が始まる。警戒心をかなぐり捨てて夢中で貪る姿を見るにつけ、ネコとマタタビの関係を想起する。エゴノキの果皮や果実には有毒なエゴサポニン*1が含まれるそうだけど、それがヤマガラにマタタビ…

古城再訪

今帰仁城(なきじんじょう)趾 14世紀の琉球は北山・中山・南山の三大勢力が覇を争った三山鼎立(ていりつ)*1の時代。今帰仁城は北山王の拠点として成立し、中山によって滅ぼされた後も1609年の薩摩軍侵攻により炎上するまで監守の居城だったとあります。 …

アゲハはアゲハを擬態する

シロオビアゲハ(白帯揚羽) 奄美諸島以南の普通種だけど、ヒゲボウズは南関東の住人なのでついつい追いかけてしまいます。地元のスタッフから見ればスズメを珍しがるようなものなのでしょうか、なま温かい視線を頂戴しました。 さて雌雄不明なれど典型的な…

沖縄の最北

辺戸岬 辺戸岬(へどみさき)は沖縄本島の最北端*1。肉眼では22km北の与論島(鹿児島県)がかすかに見えていたけれど、写真では判らないのが残念。 岬周辺で縄張りを争っていたのはイソヒヨドリ。沖縄ではそこら中で見かける普通種ですが、最近は関東の内陸…

沖縄へ

出張なのが泣けてくる 8月上旬に南西諸島に居座り続け猛威を振るった台風6号*1の災害復旧に関わる仕事で2週間ほど沖縄北部に滞在していました。災害から3週ほど経過してからの訪島でしたが、別送した機材の到着が遅れるなど、インフラだけでなく物流への影響…

そして鹽竈神社

塩竈・塩釜・鹽竈・鹽竃・塩竃 ザ観光地たる松島の宿は財布に優しくないので、少しだけ足を伸ばして塩竃で一泊。翌朝は家人の希望に添って鹽竈神社を散策。 同じ境内には志波彦神社もあり、風情のある散策を楽しめます。 巫女さんたちが境内を掃き清める姿を…

松島へ

松島そしてウミネコ(海猫) もっぱら運転手として家人の帰省に同道することおよそ1600km。目的を果たした帰路、松島と塩竃に立ち寄りました。 松島では観光船にすかさず乗船。季節や光線状態を考慮すればまともな写真も撮れるのでしょうが、猛暑の日盛りで…

春来る

目白(メジロ) 個人的にこの時季のお約束は、梅や桜の開花とその花蜜に狂奔するメジロたち。最近インスタグラムなど鳥好きの集うSNS界隈では「ウメジロー」だの「サクジロー」というカテゴリーになってさえいるようだ。 定番中の定番、梅にメジロの取り合わ…

啓蟄月

満月満足 3月の満月はワームムーン(Worm moon)というそうな。芋虫月という和訳もあるそうだが、啓蟄月と訳した方が気が利いているように思う。 19時台は月の高度が低すぎ大気の影響が強すぎる。と言って日付を跨ぐ頃だと寝不足必至。つまり21:40という満月ピ…

男はつらいよ

鴛鴦(オシドリ) 以前も書いた通り、近所のオシドリ越冬池は圧倒的にオスが多い。それ故だろう、春が近づくにつれてオス同士のバトルがそこかしこで勃発することになる。 羽衣がど派手なだけに激しくも見えるのだが、案外簡単に決着がつくようだ。 まぁ同性…

満月事始め

遠き満月 数日前までは今年最初の満月は望められそうもないと思っていたのだが、一転煌々とした姿を堪能できた。精度の上がった天気予報もこういう外し方なら歓迎だ。 撮影機材は20年落ちの旧式フィールドスコープKowa TSN-824Mに32xの接眼レンズ。アタッチ…

迎春

今年もよろしくお願いいたします。 一七年目の定点撮影はまずまずのコンディションと思えたが、実際には大気の揺らぎが多い初日の出。 さて、一七年の系譜。撮影機材の違いこそあれ、撮影地点はほぼ定点。元朝時に一度も雨雪がなかっただけでも奇跡的ではな…