女子力高しヒドリガモ

ヒドリガモ(緋鳥鴨)

 四季を通して身近なカルガモは外見的に雌雄がほぼ同様*1だが、冬鳥として渡来する他のカモはオスが繁殖羽へと換羽することで派手な羽衣を纏う。別の見方をすればカモの仲間のメスは悉く地味な羽衣とも言える。ヒドリガモのオスは比較的シックな繁殖羽だが、メスより目立つことについては例外たり得ない。

  この時季は繁殖羽への換羽が未了なオスが多く、↑の手前の個体も三列風切が伸びきっていない。それでも奥に寄り添うメスより目立っているが。

  換羽完了間近の個体。尾脂腺*2にクチバシを突っ込み、羽繕い中。

  水面を泳ぐ際は地味そのものなメスだが、上陸して腹部が見えるとなかなかメリハリのある柄となる。 

  色味の派手さはないけれど、カモの仲間ではもっともエレガントなメスではなかろうか。少なくともヒゲボウズはメロメロですわ。

*1:厳密にはオスの方が体色が濃い傾向が見られる

*2:羽の耐水性や柔軟性を保つ為、羽繕いの際に羽毛に塗布する脂を分泌する器官(びしせん)