緋鳥鴨(ヒドリガモ)♂

【カモ目カモ科】
 撮影は先週だが、今季のヒドリガモ初撮りカット。
 渡来早々とは思うのだが、繁殖羽への換羽が遠目にもヒドリガモのオスと分かるほどには進んでいる。とは言え脇の羽毛や下尾筒辺りにはエクリプスの名残が残っているので、これでもまだまだ過渡期の羽衣だ。

 ヒドリは緋鳥と書くけれど、おそらくオスの頭部色に由来するのだろう。
 緋色という単語を最初に覚えたのは十代の頃に読んだコナン・ドイルによるシャーロック・ホームズシリーズ最初の作品「緋色の研究」。原題は「A STUDY IN SCARLET」で、緋色の訳がスカーレットと知るきっかけにもなった。
 その■緋色*1は今でこそ■スカーレット*2の和名として定着した感があるけれど、ウェブカラー(WebColors)の16進表記色見本を見ると多少の差異がある。古来は茜と紫紺で染めた尊い色だったそうだ。ヒドリガモの頭部を眺めながら、古代の緋色とはこんな色なのかと想像する。

 尚、上記のウェブカラーによる色見本はPC環境の設定やポータブル端末の発色特性によって変わってしまうので絶対的なものではあり得ない。ただしこの方法でも2色の相対的な差異は表現し得ると考えている。

 蛇足だが拙宅のPCは一世代前のキャリブレーターを使用することでウェブカラーの16進表記が概ねアテに出来る水準までセッティングできている。色にこだわる向きや写真の画質にうるさい方にはキャリブレーションツールを導入することをお奨めしたい。

撮影データ :Kowa TSN-824M + TSE-14WE(32xアイピース) / CASIO EX-Z850 / 2012年10月 東京都多摩市
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*1:16進表記:#d3381c

*2:16進表記:#ff2400