昆虫

アゲハはアゲハを擬態する

シロオビアゲハ(白帯揚羽) 奄美諸島以南の普通種だけど、ヒゲボウズは南関東の住人なのでついつい追いかけてしまいます。地元のスタッフから見ればスズメを珍しがるようなものなのでしょうか、なま温かい視線を頂戴しました。 さて雌雄不明なれど典型的な…

「日常」が当たり前ではないこと

ナナホシテントウ(七星瓢虫) テントウムシ、とりわけ本種ナナホシテントウやナミテントウなどは益虫ということもあり、ややもするとグロい昆虫界においては例外のアイドル的存在であるようだ。 とはいえ彼らが獲物を貪る姿を見てしまうと、あぁやはりプレ…

葉上に赤鬼見つけた

コクサグモ(幼体)*1 葉上に張り巡らせたクモの巣は、雨滴ばかりを搦め捕る。張り方の要領が悪いんじゃないかと思ったら、奥に潜んでいたのは赤い幼グモだった。 マクロレンズで切り取ったのは横幅6〜7cm、奥行3~4cmほどの世界。 絞り込み被写界深度を深く…

ホシホウジャク

和名漢字は星蜂雀。蜂に擬態していることによる名称らしいが、蜂でも雀でもなく「蛾」なのだ。 本種やオオシカシバなど、スズメガの一部はホバリングしながら吸蜜することが知られている。 この行動がハチドリ(ハミングバード)に似た習性なので誤認される…

ナミアゲハ

庭先のヤブガラシで吸蜜するアゲハチョウに他のアゲハチョウがまとわりつく。 一見すると黄色味の濃淡に差異があり同じ種類ではないように見えるのだが、どちらも翅の柄は同じ。 どうやら左の黄色が淡い方がナミアゲハのオス、そして右が同種のメスであるら…

シオカラトンボ

頭を垂れはじめた稲穂に似合うのはアカネ系のトンボだよなぁと思いつつ、手近に留まったシオカラトンボでお茶を濁す。 里山の秋はそこかしこ。だけど湿って重ったるい風と林縁から未だに聞こえる蝉時雨は興醒めだ。 っと、ぼやきながらも夏は去る。 次の季節…

ナガサキアゲハ♂

名前からして南国情緒だが、江戸末期に長崎に滞在していたシーボルトが発見したことに由来している。その名の通り南方系のアゲハで、手元にある2002年版の図鑑では近畿以西に分布となっているが、数年前から南関東でも見かけるようになってきた。だからとい…

コアシナガバチ

庭先、それもベランダに隣接した植栽(多分ドラセナ?)の葉影に蜂の巣が出来ていた。巣作りに励んでいるのはどうやらアシナガバチの仲間であるようだ。写真を撮って図鑑サイトで調べてみたがコアシナガバチかキボシアシナガバチかで迷っってしまう。別角度の…

ナミテントウ

テントウムシの仲間はその食性から肉食性、菌食性、草食性の3グループに大別される。言葉のイメージからは草食性がおとなしそうだが、人間の利害からすれば農作物を荒らす害虫ということになる。対して農作物に害なす虫を食べる肉食性と、ブドウや麦類など…

クロウリハムシ

先日遭遇したアカガネクロハムシと異なり、野原や人家周辺などどこにでもいる普通のハムシ。なんだか取りこみ中を邪魔してしまった。 こんなシーンに遭遇するとついつい擬人化してしまいそうになるのは撮り手が下世話な証拠だね。 傍の水滴から想像できるが…

アカガネサルハムシ

以前見かけた場所でシュレーゲルアオガエルを捜索したのだけどサッパリ見つからない。畦の一部がコンクリートで固められた為だろうかと諦めかけたら、何やら美しい玉虫色の甲虫が目に入った。大きさはせいぜい5〜6mm。玉虫色だからタマムシの幼齢か?いやい…

ガクアジサイとツユムシ幼虫

今一つパッとしないガクアジサイを前にして、構図に悩むこと暫し。そこへのこのこ姿を現したのがバッタの幼虫。こりゃ恰好な被写体だわいと、えっちらおっちら花伝いに登ってくるのを待ってみると、花片(装飾花)を登りきったところで固まってしまった。突…

ベニシジミ

擬人化してしまえば逢瀬を楽しむカップルのようでもあるけれど、少なくとも繁殖に発展するような艶っぽい関係ではなさそう。昆虫は門外漢なので雌雄の違いもよく判らないが、この直後にちょっとした空中バトルがあり、それそれ素知らぬ様子で離れてしまった…

セイヨウミツバチ

何かと話題のミツバチだが、中でもセイヨウミツバチは群れごと忽然と失踪する現象が話題を呼んでいる。過去画像を浚ってみたらセイヨウミツバチと思しきカットがあったので、早くも夏枯れの鳥ネタ不足をカバーしてもらおう。 撮影データ :Canon EOS 20D + E…

アオスジアゲハの吸水

チョウの吸水は土中のミネラル補給が目的という解説を聞いたことがあるが、体温を下げるためという説も耳にする機会が多い。また吸水は♂にしか見られない行動だとも聞くが、実際のところはどうなのだろうか。 ↑鳥撮りの河原で見かけたのはアオスジアゲハの吸…

神無月の油蝉

猛暑の名残というわけではないだろうが、10月中旬にアブラゼミが鳴いている。事例を当たってみると11月の例さえあるようで特に異常なことでは無さそうだが、この時季にアブラゼミを見たのははじめてだ。 Canon EOS20D・EF400mmF5.6L USM 撮影 : 2010年10月 …

コクワガタ?

早朝に帰宅すると、玄関先に濃茶色の甲虫が落ちていた。常夜灯に引き寄せられたものの、夜明けの冷え込みに弱ってしまったようだ。体長30mmに満たないし、あまり強そうには見えない大アゴだが、どう見てもクワガタムシ。持ち帰り昆虫図鑑を引っ張り出してみ…

チョウセンカマキリ

ベランダに置いたプランターの植栽で擬態中のカマキリを見つけた。未だ翅が未発達な幼虫で、植え込んだアサガオやフウセンカズラがピクリとも動かない無風の昼下がりなのに、こいつだけは時折体を揺らし風にそよぐ枝葉を装っていた。獲物待ちとはいえご苦労…

ナガサキアゲハ♂

当初は尾状突起のないクロアゲハかと考え、そのような内容で掲載してしまった。改めて調べ直したところ、どうやらこいつはナガサキアゲハ(オス)。ナガサキと名付けられているのは幕末の長崎に居を構えていたシーボルトが発見したことに由来いするそうだが…

クロアゲハ♂

夏の太陽が容赦のない熱気を放つ中、日陰の湧き水でクロアゲハが吸水していた。吸水行動は水の代謝による温度調節という話を聞いた覚えがあるが、この行動がオスに限られる理由はなんだろう?

キチョウ

そぼ降る雨の中、葉陰で微睡んでいました。うまい具合の雨宿りポイントを見つけるものです。 ものは試しとマクロレンズの最短限界(等倍)までにじり寄ってパチリ。ピントが合焦した世界は横35.8mm×縦23.9mmの長方形。*1比較的ワーキングディスタンスのある…

ヒメアカタテハ

キバナコスモスで吸蜜するのはヒメアカタテハ。英名のPainted Ladyは「お化粧した貴婦人」とでも訳せばいいのでしょうか。よく似た同族のアカタテハがIndian Red Admiral「インドの赤い提督」と名付けられたことを思えば、何とも優雅な名を贈られたものです。

ミドリヒョウモン♀

ソバ畑に舞い集う蝶の中で、地味なヒョウモンチョウを見つけました。どうやらミドリヒョウモンのメスのようです。手元にあるポケットサイズの図鑑によれば、「いちばん普通に見られるヒョウモンチョウ」となっていますが、野鳥を追っての里山歩きで行き交う…

コスモスとナミアゲハ

近くのソバ畑にはヒョウモンチョウやタテハチョウの仲間が舞い集っていましたが、ナミアゲハやアオスジアゲハはコスモスの花蜜がお気に入りのようでした。大型のアゲハの仲間にとってはソバの花では小さすぎるのかもしれませんね。

ヤブキリ

撮影時はキリギリスだと思ったけど、PCモニター上でチェックしたところ前脚のトゲに気づきました。また、後肢の腿節の端が前翅の端より長いとキリギリス、短ければヤブキリだそうです。写真の角度が悪く微妙ですが、前翅端の方が長いように見えるのでおそら…

アカボシゴマダラ

ベトナムから中国大陸を経て朝鮮半島まで分布するチョウで、本来日本には生息しないはず。ところが、十数年ほど前から神奈川県を中心に関東南部で発生・定着するようになりました。どうやら昆虫マニアによる作為的なゲリラ放蝶の可能性が高いのだそうです。 …

ヒメウラナミジャノメ

日頃最も多く見かける蝶って何でしょうね。一際目を引くので個体数以上に存在感があるのはアゲハの仲間。モンシロチョウの系統も目立つけど、実際にはヤマトシジミやベニシジミなどのシジミチョウが多そうにも思えます。 そんな中、意外に多そうなのがヒメウ…

ツマグロヒョウモン

手元の古い図鑑では東海地方が北限とされれいますが、ここ南関東でも数年前からちらほら見かけるようになり、一昨年辺りからはヒョウモンチョウの仲間としては最もポピュラーな種類となりました。南方系の彼らを北へと誘っているのは温暖化とばかりは言えな…

白亜紀のカマキリ

琥珀の中に8700万年前のカマキリ化石、体長14ミリ 岩手県久慈市の久慈琥珀(こはく)博物館は17日、同館近くの採掘場から、琥珀に閉じ込められた白亜紀後期(約8700万年前)のカマキリの化石を発見したと発表した。 カマキリの化石としては日本最…

オオスズメバチ

里山歩きで一番厄介なのがコイツ、オオスズメバチ。尾根筋の樹木で樹液に集っていたりするので、不用意に近づくと悲惨なことになりかねません。何しろ黒い物を攻撃する習性があるので、黒系のウエアやデイパックを背負っているときなどは近くを飛ばれただけ…