2012-01-01から1年間の記事一覧

頬白(ホオジロ)♂

【スズメ目ホオジロ科】 頬が白いという素っ気ない命名由来だが、ホオジロガモなどホオジロ○○という鳥種は少なくない。試しに手元にある三省堂「世界鳥名辞典」を引いてみると実に15種のホオジロ○○が載っている。○○ホオジロまで含めるとさらに増えそうだ。 …

小綬鶏(コジュケイ)成鳥&幼鳥

【キジ目キジ科】 早朝、コッコッコッと短音をさらに区切ったような鳴き声が響いてくる。音を辿って林を進むと5〜6羽のコジュケイが足下から飛び出した。逃げ込んだ茂みにスコープを向け待つこと暫し、成鳥が辺りを窺うように顔を出した。 撮影時点では一…

雪加(セッカ)幼羽

【スズメ目ウグイス科】 セッカの英名はTailor-Bird。Tailorとはテーラーすなわち仕立屋さんのことだが、その名に違わず精巧な巣を編み上げることで知られている。 繁殖期のオスは空中をヒッヒッヒッと鳴きながら上昇しジャッジャッと鳴きながら下降する独特…

緋色の研究

緋色の研究 (新潮文庫)作者: コナンドイル,Arthur Conan Doyle,延原謙出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1953/06/01メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 24回この商品を含むブログ (65件) を見るこれだけ旧作だと出版社も数多だなぁ。新潮版を選んだのに他意は…

緋鳥鴨(ヒドリガモ)♂

【カモ目カモ科】 撮影は先週だが、今季のヒドリガモ初撮りカット。 渡来早々とは思うのだが、繁殖羽への換羽が遠目にもヒドリガモのオスと分かるほどには進んでいる。とは言え脇の羽毛や下尾筒辺りにはエクリプスの名残が残っているので、これでもまだまだ…

野鶲(ノビタキ)♀冬羽

【スズメ目ヒタキ科】 晩春と秋のこの時期限定で平野部に現れるノビタキに逢いたくて川沿いを探してみた。 モズやホオジロには遊んでもらえたけど、目当てのノビタキには振られたかなぁ、と思いはじめたところで天日干しの稲藁に登場してくれた。 秋の田園や…

尾白当年(オジロトウネン)

【チドリ目シギ科】 オジロは理解できるとしてトウネンとは一風変わった種名だ。「当年」の字を充てるのだが、その年生まれのごとき小さな鳥というのが由来らしい。小さい鳥なら他にもたくさんいるのだが、古人にしてもこの鳥の小ささが意外だったのかもしれ…

黄鶲(キビタキ)♀

【スズメ目ヒタキ科】 例年地元の里山でも繁殖していたのだが、今夏はついに居付きのキビタキを見ることがなかった。 まだまだ緑が濃いように思えても、見えないところで都市化の波に押されているのだろう。 住まう場所の好みは人それぞれ。よそ様の好みにあ…

大瑠璃(オオルリ)♂

【スズメ目ヒタキ科】 都市近郊の緑地公園や里山は、南に渡る小さな旅鳥達のラッシュにわいている。 日頃は無関心をよそおう天の邪鬼な鳥見オヤジも、しばらく逢えないとなれば別れを惜しみたくもなる。 ということで普段は避けている某都市公園へ。 軽快な…

鷭(バン)アルビノ

【ツル目クイナ科】 カモ観察に訪れる公園池でバンのアルビノ(白化個体)に遭遇。カモが去った五月以後は無沙汰を決め込んでいたのだが、この夏白いバンのヒナが誕生したことでちょっとしたフィーバーだったそうだ。灯台もと暗し、今頃その事実を知るなんぞ…

黒腹鯵刺(クロハラアジサシ)

【チドリ目カモメ科】 多摩川に珍客との情報をJIMMYさんよりいただき、押っ取り刀で出かけてきた。いうまでもなく初見だ。 種名からすると黒い腹部を連想するが「名は体を表す」のは夏羽に限った話のようだ。秋の渡りのこの時期、彼らはすでに冬羽に移行中で…

山雀(ヤマガラ)

【スズメ目シジュウカラ科】 ヤマガラは中毒じゃないかと思うほどエゴの実に目がない。我がマンションの敷地内にもエゴノキがあり、毎年この時季は彼らの狂乱を目の当たりにするのだが、どうしたものか今年は実をつけていないようだ。そうなると現金なもので…

小啄木鳥(コゲラ)

【キツツキ目キツツキ科】 コゲラの生息範囲はほとんどシジュウカラと被っている。東京周辺を例にとれば高尾山から日比谷公園までもが生息域で、要はまとまった樹木があれば都会の真ん中だって厭わないのが彼らの強みだ。であるのにも関わらず、これほど可憐…

十六夜(月齢15.380)

旧暦十六夜は「いざよい」と読む。「ためらう」を意味する「いざよう」が語源で、前夜の満月より遅い月出を「躊躇う」と感じた古人の感性が生んだ呼称だ。 同音で不知夜月の字を当てることもあるが、こちらは夜と思えぬほど明るく照らす月といった意味なのだ…

帯に短し襷に長し

この閉塞感。やっぱり解散総選挙するべきだと思うけど、とりあえずの三大勢力とその印象。

嵐月

台風17号が足早に去り、吹き戻しの風にもまれた雲間から中秋の名月が顔を出した。 カメラを構える体をなぶる風に、名月さえ揺さぶられているような錯覚を覚える。 撮影データ :Canon EOS 20D + 70-300mmF5.6IS USM / 2012年09月30日

木洩れ日

木洩れ日がたゆたう朝霧を貫いた。 落葉はまだまだ先だけど、森の天蓋も盛夏に比べれば隙間が増したようだ。 シグマのマクロ50mmはどちらかといえばカリカリ系のシャープな描写。そこでレンズ前玉を吐息で曇らせ、少しだけフォギー感を強調。 フィルム時代は…

大鷺(ダイサギ)&小鷺(コサギ)

【コウノトリ目サギ科】 眼前で繰り広げられたのは漁場を巡る争い。真ん中付近で背を向けているのがダイサギで他は全てコサギだが、ダイサギvsコサギというわけでもなさそうだ。戦いに加わる個体がだんだん増えて、最後はバトルロワイヤルの様相を呈す始末。…

筒鳥(ツツドリ)

【カッコウ目カッコウ科】 五月初旬、ゴールデンウィークの後半辺り、地元里山には「ポポ、ポポ、ポポ」と筒を叩いたような音が鳴り響く。予備知識がなければ鳥の鳴き声とは思いも寄らないが、その名の由来が竹筒や塩ビ管を叩いたような鳴き声にあることは説…

シオカラトンボ

頭を垂れはじめた稲穂に似合うのはアカネ系のトンボだよなぁと思いつつ、手近に留まったシオカラトンボでお茶を濁す。 里山の秋はそこかしこ。だけど湿って重ったるい風と林縁から未だに聞こえる蝉時雨は興醒めだ。 っと、ぼやきながらも夏は去る。 次の季節…

HP更新

放置ぎみだったT'sPhotoWorksを久しぶりに更新。今さらではあるが[鳥撮機材で天体撮影]に今年5/21の金環日蝕や6/6の金星太陽面通過を加えた。 また里山野鳥図鑑にイソヒヨドリとアヒルを追加。本来家禽であるアヒルを記載することについては悩んだが、野生化…

小鴨(コガモ)♀

【カモ目カモ科】 朝からねっとり不快な残暑だが、冬鳥の先陣を切ってコガモが帰ってきた。 目を転ずればそこかしこに秋の気配。唯一足りないのは涼風のみか。 オスがエクリプスのこの時期、雌雄の識別ははなはだ心許ないのだが、クチバシのかすかな橙色から…

Ave Maria

ave mariaアーティスト: スラヴァ,グノー出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント発売日: 1995/11/22メディア: CD購入: 1人 クリック: 25回この商品を含むブログ (10件) を見る もはや定番と言うべきアルバムだがようやく入手。 作曲家の異なる12曲のア…

小鯵刺(コアジサシ)幼羽

【チドリ目カモメ科】環境省レッドリスト危急種(VU) まだまだあどけなさが残る今年生まれのコアジサシにも、数千キロに及ぶ長旅の試練が迫っている。 往路の無事はもちろんだが、来年晩春に戻ってくることを祈らずにはいられない。 厳しい残暑の中、デジスコ…

下弦の月(月齢21.980)

日中はまだまだ暑いけど、夜は秋めいて過ごしやすくなってきた。 虫の音を聞きながらのお月見はまた格別の風情。 今宵の月は木星にエスコートされているようだ。デジタル一眼レフで撮ってみたけど今ひとつパッとしない。 高度が上がりきれない地平が写り込む…

蒼鷺(アオサギ)

【コウノトリ目サギ科】 セサミストリートの登場キャラクターか、はたまたサンバダンサーか。レンズが捉えたのはアオサギが見せた一瞬のポーズ。 連写の二枚目はすでに見慣れたスレンダーなアオサギに戻っていた。いやはや何だったんだろうか。 撮影データ …

宗教って?

whitewitchさんのエントリー、「宗教って?」を拝読して思い出したエピソードがある。 ウン十年前の若かりし頃、中南米をさすらったときのこと。とある長距離バスで隣り合わせた現地の大学生と仲良くなり、お互い片言の英語ながらとりとめのない会話で長旅の…

磯鵯(イソヒヨドリ)♂

【スズメ目ツグミ科】 猛禽の情報をいただいて多摩川までプチ遠征したものの、生憎の雨また雨にお目通りもかなわず撤退を余儀なくされた。 帰り支度をして背後を振り向くと、ちょっと意外な奴がいる。 雨の中、デジスコを組み立て直して咄嗟撮影。 猛禽想定…

青い満月(月齢13.910)

グレゴリオ暦ではひと月に二回満月が巡ることがあるが、最近は月内二巡目の満月をブルームーンなどと小洒落れた呼び方をするようだ。今夜を逃すと次は2015年7月31日まで待たねばならないのだからそれなりに希少ではあるかもしれない。 だがブルームーン本来…

小望月(月齢12.895)

今宵は旧暦十三夜。満月まで丸一日を残しているので、拡大した月は見かけの左側がまだ闇を脱しきっていない。 古人はわずかに欠けた十三夜の月を小望月と呼び、満月(望月)と等しく美しいと愛でたという。なかでも旧暦長月(九月)の十三夜は「栗名月」と呼…