書籍

インスタ映えは免罪符!?

ノビタキ♂(野鶲) 【スズメ目ヒタキ科】 2回続けてのノビタキ、今回登場のオスをバードウォッチャーは「のび太」などと親しみを込めて呼んでいる。 頭部や目の周辺が黒い鳥は撮り手泣かせだ。よほど光線状態に恵まれないと目が判らなくなってしまう。オナ…

明治の大義と令和の正気

記念艦「三笠」(HIJMS MIKASA) 横須賀に「三笠」を訪ねてきた。司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」を読んで以来、いつかはと思いつつ今日になってしまった。名目上は記念艦だが氷川丸のように浮いているわけではなく、陸上に固定された状態で横須賀市三笠公園…

羨望の写真集

日本の美しい色の鳥 入手以来1年ほど経つのだが、捲る度に羨望を覚える。一人の写真家による写真集ではないことが救いに感じられるほどのクオリティー。この本だけが要因ではないけれど、ある種の無力感に支配されしばらく野鳥を撮る気になれなかった。 日…

チンギス・ハーンの一族

チンギス・ハーンの一族〈1〉草原の覇者 (集英社文庫)作者: 陳舜臣出版社/メーカー: 集英社発売日: 2000/05/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 15回この商品を含むブログ (11件) を見る閉塞感漂う多感な時期に、海霧と砂塵の向こう側を覗かせてくれたのが…

緋色の研究

緋色の研究 (新潮文庫)作者: コナンドイル,Arthur Conan Doyle,延原謙出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1953/06/01メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 24回この商品を含むブログ (65件) を見るこれだけ旧作だと出版社も数多だなぁ。新潮版を選んだのに他意は…

果てしなき流れの果てに

果しなき流れの果に (ハルキ文庫)作者: 小松左京出版社/メーカー: 角川春樹事務所発売日: 1997/12/01メディア: 文庫購入: 29人 クリック: 558回この商品を含むブログ (110件) を見る SFの巨星小松左京が逝った。高校時代から二十歳代前半、この人のSFを読み…

砂漠の謎 マリア・ライヒェのこと

NHKの世界遺産を特集した番組を見ていたら、ナスカの地上絵とその研究者故マリア・ライヒェ(Maria Reiche)が紹介されていた。1998年に病没した彼女は、故国ドイツを捨てその生涯を地上絵の研究と保護に尽力した人物。その著書The Mystery of the Desert(砂…

エアバスの台頭、ボーイングの失墜

なぜエアバスは、勝たないのか (エイ文庫 (185))作者: エイ出版社編集部出版社/メーカー: エイ出版社発売日: 2008/11/10メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (3件) を見る ここ数年の受注及び納入の実績ではエアバス・ボーイング両社の実績は…

ヒコーキの心

ヒコーキの心―フライヤー号からエアバスまで (光人社NF文庫)作者: 佐貫亦男出版社/メーカー: 光人社発売日: 2003/05メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (5件) を見る収録されているのは1903年にライト兄弟が初飛行を成し遂げたフラ…

海の挽歌(阿刀田高)

asin:4167278146 故星新一以来のショートショートファンとしては、ショートショートの名手である阿刀田高を読みあさったのは必然だったのかも。その著者が描く長編「海の挽歌」を手に取ったのは十年以上前のこと。昔の恋人と再会し、2200年前に滅びたカルタ…

神の鉄槌

神の鉄槌 (ハヤカワ文庫SF)作者: アーサー・C.クラーク,Arthur C. Clarke,小隅黎,岡田靖史出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1998/06/01メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (23件) を見るクラーク作品として巷の評価は必ずしも高くないようで…

宇宙のランデヴー

宇宙のランデヴー (ハヤカワ文庫 SF (629))作者: アーサー・C・クラーク,南山宏出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1985/09メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 119回この商品を含むブログ (65件) を見る皆様のお薦めに従い読了。 ファーストコンタクトを描い…

小説で読むネアンデルタール人

ネアンデルタール (ソニー・マガジンズ文庫)作者: ジョンダーントン,John Darnton,嶋田洋一出版社/メーカー: ソニーマガジンズ発売日: 2000/04メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (5件) を見るイラク北部のシャニダール洞窟で発見されたネア…

新書で読むネアンデルタール人

ネアンデルタールと現代人―ヒトの500万年史 (文春新書)作者: 河合信和出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1999/08メディア: 新書 クリック: 4回この商品を含むブログ (7件) を見るスペイン北部で130万年前の人類化石が見つかったという数日前のニュースに触発…

されどカラス

カラスはどれほど賢いか―都市鳥の適応戦略 (中公新書)作者: 唐沢孝一出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1988/05/25メディア: 新書 クリック: 2回この商品を含むブログ (5件) を見る調査と駆除対策から博物誌の要素まで、カラスの存在が身近なものになっち…

爽快一気読み

西表島ヤマネコ騒動記 (小学館文庫)作者: 横塚真己人出版社/メーカー: 小学館発売日: 1998/04メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る 著者の写真集やガイドブックに導かれ、西表島での奮闘を描いたエッセイに手を出してみましたが、我ながらたじろ…

久々に写真集

いりおもて―森と海と人と山猫 (週刊日本の天然記念物PICTORIAL BOOK)作者: 横塚真己人出版社/メーカー: 小学館発売日: 2002/07メディア: 大型本この商品を含むブログ (1件) を見る 売れ残ってくたびれたこの本を手に取り、パラッとめくってクラッと来ちゃい…

フォトショップのあんちょこ

カメラファンのためのフォトショップCS2逆引き辞典―もっと写真がキレイになる! (GAKKEN CAMERA MOOK)作者: 桐生彩希出版社/メーカー: 学研発売日: 2006/03メディア: ムックこの商品を含むブログ (1件) を見る デジタルカメラを使うアマチュアカメラマン向き…

地域限定図鑑

西表島フィールド図鑑作者: 横塚真己人出版社/メーカー: 実業之日本社発売日: 2004/03メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 5回この商品を含むブログ (4件) を見るいわゆる慰安旅行で八重山を訪れたのは今年の2月。そのときの興味や疑問に答えるべく購入し…

さぁ読むぞー

三省堂 世界鳥名事典作者: 吉井正,三省堂編修所出版社/メーカー: 三省堂発売日: 2005/04メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 後輩から嬉し〜い餞別。欲しかったけど指をくわえて眺めていた本だもの。

クライマーズ・ハイ

クライマーズ・ハイ (文春文庫)作者: 横山秀夫出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/06/10メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 93回この商品を含むブログ (395件) を見るようやく読了。 私ごときが書評を書くまでもないようです。巷の声には十分納得できま…

半落ち・・・・

ハードカバーは2002年、映画の公開は2004年だったこの作品、私の周囲では読まないままでは済まされないほどの反響。というわけで今さらの感もあったけど文庫版を読んでみました。半落ち (講談社文庫)作者: 横山秀夫出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/09/1…

贖罪と貢献

動物園にできること (文春文庫)作者: 川端裕人出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/03/10メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 58回この商品を含むブログ (25件) を見る 3/16に掲載した同じ著者による「クジラを捕って考えた」でも感じたことですが、この人…

エリア88読了

ピントフリーズ現象ってやつらしく、夜になると文字を追うのが苦痛になってしまいます。それもあって全13巻のコミックを読み切るにしては随分時間が掛かってしまいました。事のついでに告白すると、電車の中でコミックを読むのには妙に抵抗があったりして。 …

エリア88

GyaOでアニメ版を見たのが運の尽き、尻切れトンボな幕切れに煽られコミックを入手すべくBOOKOFFに遠征。欲しかった新書版ではなくて文庫版だけど、幸い全13巻揃っていたので大人買いしちゃいました。 親父の影響をもろに受けた娘も大喜び。馬鹿父娘で貪るよ…

とりぱん

akaranさんやohmasa_towerさんののエントリーを読んで読んでみたくなったのに、地元の本屋にはありませんでした。仕事帰りに都内の大きな本屋さんでようやくゲット。 バーダーとしては素人の範疇に入るであろう作者が自宅の庭に来る野鳥に目を向けて綴った日…

知性あるプラズマ状の海

ソラリスの陽のもとに (ハヤカワ文庫 SF 237)作者: スタニスワフ・レム,飯田規和出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1977/04メディア: 文庫購入: 10人 クリック: 377回この商品を含むブログ (152件) を見る共産圏(当時)のSFってどんなもんじゃいというノリ…

ディープだなぁ

クジラを捕って、考えた (徳間文庫)作者: 川端裕人出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2004/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (22件) を見る最近ちょっと残念な思いをしたことからにわかにクジラへの興味が募り、書店で目に留め…

12歳の読書

小学6年生の娘、「博士の愛した数式」を読んでちょっとした「手応え」を感じたようです。作中に散りばめられた数式の意味はほとんど理解できなかったそうですが、何となく伝わってくるものはあったのでしょう。 といった経緯があって再び私の本棚から読める…

博士の愛した数式

博士の愛した数式 (新潮文庫)作者: 小川洋子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/11/26メディア: 文庫購入: 44人 クリック: 1,371回この商品を含むブログ (1054件) を見る映画を見ないまま原作に手を出してみました。 これだけ認知された作品の書評など私如…