雪加(セッカ)幼羽

【スズメ目ウグイス科】
 セッカの英名はTailor-Bird。Tailorとはテーラーすなわち仕立屋さんのことだが、その名に違わず精巧な巣を編み上げることで知られている。
繁殖期のオスは空中をヒッヒッヒッと鳴きながら上昇しジャッジャッと鳴きながら下降する独特な飛翔行動を繰り返すので容易に探し出すことが出来る。平均3〜4羽のメスと繁殖するので巣作りと飛翔行動で大忙し。だが一転、メスが抱卵するとオスは縄張りを誇示するだけで育雛には関知しないらしい。それどころか次のメスとの繁殖に勤しむらしい。二股どころか三ツ股以上、おまけに子育てには見向きもしない。今時の人間界ならばワイドショウで晒されたあげく総スカンだね。

 そんなセッカはかつて横浜郊外の我が家周辺でも見られる普通種と言っていい野鳥だった。が、空き地が減ってしまった昨今は多摩川相模川の河川敷まで遠征しなければお目にかかれない。 政治家や官僚、そしてゼネコンが大好きな「開発」とは「生物多様性」の対義語かとさえ思ってしまう。

 写真の個体は成鳥と同様の地鳴きだったが、体色から察するに幼羽のようだ。道理であどけないわけだ。

撮影データ :Kowa TSN-824M + TSE-14WE(32xアイピース) / CASIO EX-Z850 / 2012年10月 東京都多摩市
>>>既掲載の セッカ エントリーを表示>>>