2011-01-01から1年間の記事一覧

鴨川シーワールドの海獣たち

横浜ベイブリッジからアクアラインで東京湾を一跨ぎ。房総半島を横切ると陽光溢れる外房の海が現れた。八月最後の日曜日、一日ぐらいは家族の夏休みを実感したいとの声に押されて十数年ぶりの鴨川シーワールド。すっかり童心に返って過ごしてきた。 まず出迎…

隼(ハヤブサ)

【ハヤブサ目ハヤブサ科】環境省レッドリスト絶滅危惧II類(VU) 最近発表されたゲノム解析によれば、ハヤブサやチョウゲンボウなどタカ目ハヤブサ科の仲間は同目のワシ・タカよりスズメやオウムの仲間に近いそうだ。 このニュースそのものは遺伝子研究が従…

鷭(バン)

【ツル目クイナ科】 地味な体色には似合わぬ異相だが、赤いクチバシが額に伸びた部分は額板と言うのだそうだ。カモの仲間に混じって泳ぐ姿を見る限り、水掻きを持たないとは信じかねる泳ぎっぷりで、出会い頭に遭遇しても飛ばずに泳ぐか走り去る。思い返すと…

不知夜月(月齢14.734)

暦の上では満月なのだが、実際の月齢と日付のマジックとでもいうべきか、満ちていたのは夜明け前。半日以上経過した今宵の月は既に欠けはじめている。むしろ十六夜(いざよい)と呼ぶべき形状だが、旧暦ではあくまでも十五日。今宵は「不知夜月」の字面を用…

四十雀(シジュウカラ)

【スズメ目シジュウカラ科】 猛暑に水浴びとくれば涼をとっていると思いがちだが、野鳥たちは凍てつく冬にだって水を浴びる。体温調整の意味があるのかどうか分からないが、主な目的が身繕いであることは間違いないだろう。水浴びにはいろんな危険が潜んでい…

金環日食休暇

天体望遠鏡や双眼鏡のメーカーであるビクセンが来年5/12を金環日食休暇とするそうだ。 2012年5月21日「金環日食休暇」のお知らせ > http://www.vixen.co.jp/info.htm いかに光学メーカーと言えど、こうした発想の出来る会社は社員にとっても良い会社なんだ…

小望月(月齢13.776)

少しだけ雲が薄れた22:18の月。レタッチでトーンカーブをコントロールし、なんとか見られる画像に調整。 満月(望月)の払暁3:57まではおおよそ6時間。暦の上では小望月(幾望)だが、明日の夜に現れる月よりはよほど満月に近い。 撮影データ :Kowa TSN-824…

十三夜(月齢12.714)

これぐらい丸くなってくると満月と見紛う人もいることだろうけど、満ちきるのは明後日の払暁頃となる。旧暦に照らし合わせ十三夜としたけれど、小望月(幾望)といっても差し支えないかもしれない。 満月に近づき、月の照らされ具合はほとんど順光となってき…

無風の月(月齢11.718)

野鳥メインを謳う拙ブログとしてはいささか不本意なのだが、週末の外出がままならず連夜の月撮りでお茶を濁している。今週末こそは鳥撮りに出掛けたいのだが、果たしてどうなることやら。 さて、その月撮りも昨夜までと同じズーム比(f=11.8mm/2838mm相当)…

熱帯夜の月(月齢10.699)

日が暮れても爽やかさが微塵もない熱帯夜。月にスコープを向けてもユラユラと大気がうごめいているようで、輪郭が歪んでいる。 気がつけば随分肥えてきた。満月は日曜未明に迫っている。 昨夜のコペルニクスに続き、今日の最大倍率(35mm換算焦点距離は5700m…

十日夜(月齢9.669)

旧暦十日の月は十日夜と書いて「とおかんや」と読む。 この前後の月齢だと夜を脱したコペルニクスクレーターが月のヘソのように見えるのだが、南半球の盟主ティコクレーターももっとも立体感のある頃合いなので、月を代表する二大クレーターの競演といったと…

六日月(月齢5.656)

肉眼で見る19時24分の西空には仄かな残照が残り、心なしか深い藍色に見えるのだが、月の輝度に露出を合わせると背景はすっかり漆黒となってしまう。 撮影データ :Kowa TSN-824M + TSE-9W(50xアイピース) / CASIO EX-Z850

霞月

残照の余韻が旧暦六日の月を包む。 沖縄付近を進む台風9号の影響もあるのだろう。日が沈んでもジットリと汗ばむ重い空気が淀んでいる。 蝉時雨の公園を通り抜け、久々に日の暮れきれぬうちに帰宅。薄雲の織りなすグラデーションと月面の表情が辛うじて両立す…

雀(スズメ)

【スズメ目ハタオリドリ科】 人や犬猫などの哺乳類と同様で、鳥類も伸びをしたり体を掻いたりなかなか忙しい。スズメのそれは可愛いで済むけれど、限りなく鳥類に近い恐竜、それも大型のティラノサウルスあたりだと迫力がありそうだ。などと、戯れるスズメを…

さまよえる始祖鳥

始祖鳥:鳥ではなく恐竜の一種か 中国科学院など発表 「最古の鳥類」とされる始祖鳥(ジュラ紀後期、1億6100万〜1億4500万年前)が鳥ではなく恐竜の一種である可能性が強いとの研究成果を、中国科学院などのチームが28日の英科学誌ネイチャーに…

小啄木鳥(コゲラ)

【キツツキ目キツツキ科】 生憎の天気に窓外の喧噪が気にかかる。おやおや、近くの街路樹にはコゲラが来ているようだ。ギィーという軋むような鳴き声は決して美声ではないけれど、彼ららしい適度な自己主張としか聞こえない。コゲラ好きにはアバタもエクボと…

果てしなき流れの果てに

果しなき流れの果に (ハルキ文庫)作者: 小松左京出版社/メーカー: 角川春樹事務所発売日: 1997/12/01メディア: 文庫購入: 29人 クリック: 558回この商品を含むブログ (110件) を見る SFの巨星小松左京が逝った。高校時代から二十歳代前半、この人のSFを読み…

蒼鷺(アオサギ)

【コウノトリ目サギ科】 比較的近距離でアオサギと対峙する機会があった。互いに動かず10分を過ぎた頃、こちらの存在を忘れたかのように羽繕いを始めたアオサギだが、時折翼の羽根を立てるような仕草を繰り返していた。犬や猫ならさしずめ「総毛立つ」とでも…

下弦+半日(月齢22.410)

昨日撮影した月と比較するとトワイライトがかなり浸食してきた。この中間に下弦月があったのだが、残念ながらその時間の月は大地の裏側を周回中。上弦と下弦の半月、そして満月は半日ずれただけでも形が崩れてしまうので、意外にタイミングが難しい。 見たか…

Jupiter(木星)

昨夜というか今朝というか、下弦を過ぎて欠け始めた月に木星が寄り添っていた。久しぶりにスコープで捉えた木星はユラユラ揺れて頼りない。31枚のコンポジットで辛うじて全貌を捉えたが、ジャガイモを31個集めて平均化したらようやく木星っぽくなったような…

ワイドショウのリポーター

なでしこジャパンの快挙でワイドショウが大はしゃぎ。でも選手にマイクを突きつけてぶつける質問がKY過ぎるよまったく。 そんな折も折、なんだかとてもKYな奴がいたので、「君はテレビのワイドショウリポーターに向いている」と言ったら喜ばれてしまった…

有明の月(月齢21.458)

こちらは概ね日の出時刻の4時54分に撮影。漆黒を脱した背景は青味を増しつつある。上の画像から2時間経過しているが、相変わらず弦は緩い弧を描いている。 月の直径が短辺に収まるいつものズーム位置なので焦点距離はf=9.5mmとなり、35mm換算値はf=2284mm相…

未明の弓月(月齢21.370)

下弦となる時刻は日本列島の昼下がり、14時2分。つまりスパッと切れのよい半月を拝むには地球の裏側まで出掛けなくてはならない。それならせいぜい近い線を狙おうと、ほぼ半日早い真夜中に雲の切れた夜空を望む。午前2時47分の月は僅かに弦がはらんでいた。 …

雲間の月

台風6号の置きみやげは束の間の秋。涼しさを通り越し、肌寒くさえ感じる風に薄雲も千切れて足を速める。早朝の空を見上げてみれば月齢20の月が雲間を泳いでいた。う〜ん、ぶり返し必至の猛暑が怖いなぁ。 撮影データ :Canon EOS 20D + EF400mmF5.6L USM …

立待月(月齢16.132&16.155)

十六夜を過ぎると立待月・居待月・臥待月そして更待月と日々遅くなっていく月の出時刻を表した古名となる。通い婚の時代を思うと、思い人を待つ身の切なさや狂おしささえ連想してしまうのだが、むろん月の出ぬ夜が漆黒だった時代の話だ。 ホワイトバランスを…

大賀蓮 -傘下の小宇宙-

ほぼ満開となった蓮田には日の出前から大勢のカメラマンが押しかけていた。先週よりは開花が進んでいるのだが、容赦のない直射光と人波に気圧されて撮影のリズムが掴めない。自分も大勢の中の一人だから言えた義理ではないのだが、やはり人の集まるところは…

十六夜(月齢15.181)

ユーミンは「14番目の月」で「つぎの夜から欠ける満月より14番目の月が一番好き」と歌っている。この感覚は古の人々にも通じているようで、満月より小望月(十四夜)を愛でる趣があったようだ。 一方、満月を一日過ぎた十六夜は「いざよい」と読むが、これは…

月とヒコーキ

昨夜のこと。仕事先の駐車場から些か赤味を帯びた満月を眺めていたら、羽田を離陸したと思しき航空灯が接近。あれよという間にど真ん中を通過した。 う〜ん、撮影機材を持たないときに限ってだもんなぁ。いつになったらリベンジできるんだろうか。いっそ羽田…

燕(ツバメ)

【スズメ目ツバメ科】 先週末の段階で4羽と数えていたヒナが実は5羽だった。なんちゃって観察者としてもまったくもって不面目の至りだ。 と反省しつつ、たった一週間でずいぶん大きくなったヒナたちに驚きを禁じ得ない。早くも伸びをしたり羽ばたきの真似…

燕(ツバメ)

【スズメ目ツバメ科】 このところツバメの写真ばかりで恐縮だが、旬ネタなのでご容赦いただきたい。週末のみ、一週間おきの観察がまどろっこしいが、出来れば巣立ちまで見届けたいと願っている。 さてと、ヒナを確認してから一週間経過。前回は3羽どまりだ…