野鳥

小鯵刺(コアジサシ)

【チドリ目カモメ科】環境省レッドリスト危急種(VU) このところ休みの日に所用が重なり、鳥見もままならぬ日々が続いている。 それでも多摩川沿いの道路を移動中、堰堤上空を飛ぶ鋭利なシルエットが目に留まった。 今年も彼らが帰ってきたと気づいた瞬間、フ…

河原鶸(カワラヒワ)♂

【スズメ目アトリ科】 耕地や菜園が点在する我が家周辺では、年間を通してカワラヒワの姿を見かける。 その名に反し、必ずしも水辺にこだわる鳥種ではない。 冬の間は10羽以上が電線にズラリと並んで鳴き交わす姿を見かけたものだが、この時季はペアでの行動…

尾長(オナガ)

【スズメ目カラス科】 37cm前後とされるオナガの体長ではあるが、その名の由来である尾羽が20cm以上あり、実質的なサイズはせいぜいムクドリ大。 体重も70g前後とあるので、ムクドリやヒヨドリよりやや軽量ということになる。 カラス科に属すといってもハシ…

小啄木鳥(コゲラ)

【キツツキ目キツツキ科】 巣立ち直前のシジュウカラを襲った悲劇に愕然としつつ、里山を徘徊。 頭上の気配に見上げると、そこにはコゲラの巣穴。 だが巣穴直下では営巣に影響しかねないし、角度の制約が厳しく撮影はまず不可能。 ならばと巣穴の裏側から親…

四十雀(シジュウカラ)♂♀幼羽

【スズメ目シジュウカラ科】 シジュウカラのペアが給餌やフンの処理に奮闘する状況は5/3のエントリーでリポートしたとおり。 以下の2画像はその後の観察で撮影したカット。巣の入り口で雌雄が交差した。手前のメスは給餌を終えて出て行くところ。 降り立った…

緑啄木鳥(アオゲラ)♂♀

【キツツキ目キツツキ科】 巣穴の脇にオスのアオゲラを見つけて連写したのだが、撮影時にはメスの存在に気づいていなかった。 PC上で確認すると、秒間8コマの連写でメスが穴から顔を出し飛び出すまで3コマ費やしている。 単純計算するとコマ間は0.125秒、つ…

画眉鳥(ガビチョウ)

【スズメ目ヒタキ科】特定外来生物 ガビチョウはもともと中国原産で、ペットとして輸入されたものが人為的に野に放たれ外来種。 外来生物法の施行により特定外来生物に指定され、侵略的外来種ワースト100選定種でもある。 今のところ生息地は限定されれいる…

四十雀(シジュウカラ)♂♀

【スズメ目シジュウカラ科】 子育て真っ盛りの里山ではシジュウカラも例外ではいられない。 切株の洞(うろ)を拝借した巣には既にヒナがいるらしく、10分と空けずに餌を運び込んでいる。 抱卵期の分担は不明だが、孵化後の餌運びに関しては雌雄共同で行って…

鳰(カイツブリ)

【カイツブリ目カイツブリ科】 4/12のエントリーで営巣を記したカイツブリ、相次ぐ孵化で3羽のヒナを数えることが出来た。 残る一卵は引き続き抱卵中なのだが、殻の色ムラが気にかかる。 明日も孵化しないようだとおそらく3羽止まりだが、この池のカイツブリ…

黄鶲(キビタキ)♂

【スズメ目ヒタキ科】 抱卵カイツブリの近況観察もそこそこに尾根へと登り、耳を頼りに夏鳥を探す。 春を盛りと鳴くウグイスに、騒音すれすれのヒヨドリとガビチョウ。 そんな喧噪から辛うじて聞こえてくるのはキビタキのさえずり。 時折コジュケイの「チョ…

緑啄木鳥(アオゲラ)♂

【キツツキ目キツツキ科】 先週見つけていたコゲラの巣穴、どうやら放棄されたようだ。 一時間ほど粘ってみたが、出入りを確認するどころか周囲に木々にもコゲラの気配がない。 そんな髭坊主の落胆を見かねたか、同族のアオゲラが姿を現してくれた。 頭の赤…

鶯(ウグイス)♂

【スズメ目ウグイス科】 四月も中旬となり、春告鳥のさえずりも耳に心地よい上達ぶり。 古人には「ウー、グイス」と聞こえたという和名由来説もあるけれど、我が耳には「ホー、ホケキョ」以外の何者でもない。 その「ホー、ホケキョ」はオスの縄張り宣言。 …

小啄木鳥(コゲラ)

【キツツキ目キツツキ科】 コゲラといえば先月末に掲載したばかりだが、旬な光景に出逢えたので懲りもせずアップロード。 連続した軽やかな打撃音を辿ってみれば、見ての通りの巣穴作り。 コゲラが選ぶのは立ち枯れや枯れかけなど、木質が柔らかい木に限られ…

鳰(カイツブリ)

【カイツブリ目カイツブリ科】 里山の溜め池で、今季もカイツブリが営巣している。 この時季、界隈ではカイツブリの卵の数を伝え合うのが挨拶となる。 それだけ開けっぴろげに巣作りしているということでもあるのだけど、苦労している割に懲りない鳥だ。 例…

小鴨(コガモ)♂

【カモ目カモ科】 水陸それぞれ渡りの遅い冬鳥の代表は、コガモとツグミだろうか。 ツグミはゴールデンウィーク前半、コガモに至っては五月下旬になってさえグズグズしている個体を見かける。 冬枯れ色の蘆原で過ごしていたコガモたちも、気がつけば新緑に囲…

鶫(ツグミ)

【スズメ目ツグミ科】 ツグミは冬鳥だけどゴールデンウィーク頃までグズグズしていることがある。 初冬に渡来した個体群は早めに去り、遅くやって来た連中が居座っているのだろうと憶測している。 何しろツグミの繁殖地であるシベリアは懐が深い。 渡りの時…

小啄木鳥(コゲラ)

【キツツキ目キツツキ科】 花樹といえばメジロとヒヨドリが常連だし、盗蜜に花を毟るスズメや虫を追ってきたカラ類を見かけるのがせいぜい。 ところが、インセクトイーターだとばかり思い込んでいたコゲラがサクラの花にクチバシを入れている。 蜜に誘われた…

鴛鴦(オシドリ)♂♀

【カモ目カモ科】 昨年11月に見つけた地元雨水調整池のオシドリ、増減はあったけれど未だに居着いている。 相変わらず警戒心が強くなかなかブッシュから出てこないけれど、冬枯れていたブッシュも随分春めいてきた。 ざっと観察したところでは二組のペアと数…

目白(メジロ)

【スズメ目メジロ科】 梅は大方散ってしまったが、河津桜が満開となり、さぞかしメジロも狂奔していることだろうと足を運んでみた。 ところがどうだろう、ペアのヒヨドリがメジロを寄せつけない。 数時間粘ってようやく監視をかいくぐったメジロが眼前に現れ…

四十雀(シジュウカラ)♀

【スズメ目シジュウカラ科】 梅林といえばメジロとヒヨドリが我が物顔だが、花蜜とは縁の薄い野鳥も姿を現す。 無難なところでは公園や庭先の常連たるシジュウカラだろう。 花札の図柄で定番のウグイスなど、梅花を背景に見られようものなら垂涎どころではな…

目白(メジロ)

【スズメ目メジロ科】 例年今頃は繁忙期なのだが、この春はことのほかアタフタしている。 心身を壊してまで仕事と心中する気などさらさら無いけれど、投げ出すわけにもいかないものだ。 煮詰まった心は、やはり花樹とメジロにほぐしてもらわねば。 ファイン…

鵯(ヒヨドリ)

【スズメ目ヒヨドリ科】 冬枯れの河川敷で出逢ったヒヨドリは、なぜか群れと離れて佇んでいた。 双眼鏡で仔細に眺めれば、どうやら左眼が閉じたままの様子。 怪我をした様子もないのだが、さりとて生まれつきとも思えない。 野生の世界で片目は命取りなので…

小啄木鳥(コゲラ)

【キツツキ目キツツキ科】 最近撮影したコゲラを貼ろうと思いながら同種の過去画像を見ていたら、数年前に撮ったこの絵に引っかかった。 急遽差し替えての蔵出し画像だが、コゲラの可愛さに免じていただけたら幸いだ。 冬の間はシジュウカラやエナガ、メジロ…

雀(スズメ)

【スズメ目スズメ科】 雪の織りなす魔法は、見慣れた野鳥さえも情緒的な風景の主人公にしてしまう。 トタン屋根の上の佇むスズメも例外たりえない。 明後日の予報にはまたしても雪ダルマのマーク。 野鳥には受難だが、普段とは一味違った「鳥のいる風景」に…

緑啄木鳥(アオゲラ)♂

【キツツキ目キツツキ科】 スカッと晴れ渡る冬空の下、ウソの鳴き声に右往左往。 後姿さえ捉えられぬ髭坊主を憐れんだのか、アオゲラが目の前に現れてくれた。 今季の地元里山にはアカゲラのペアも姿を見せている。 キョキョッという短音の鳴き声や樹木を叩…

頭高(カシラダカ)♂

【スズメ目ホオジロ科】 仕事が中止となり、雨混じりの雪が降りしきる里山を徘徊。 休耕地の大半は雪に覆われていたものの、わずかに露出した地面に100羽超えのカシラダカが集中していた。 手近な一羽が飛び立つところを撮ってみたのだが、地味かと見えた羽…

尉鶲(ジョウビタキ)♀

【スズメ目ツグミ科】 庭先では目を惹くジョウビタキのメスだが、冬枯れの芦原だと見事な保護色。 なのに、せっかくのカモフラージュをぶち壊してしまうのが持ち前の好奇心。 じっとしていれば気付かれないものを、そばに寄ってきてカッカッカッと鳴くものだ…

頬赤(ホオアカ)♀冬羽

【スズメ目ホオジロ科】 ようやく出会えたホオアカだけど、なんだか違和感あるなぁ。 前回(初回)夏の東北で遭遇したのは見間違えようのないほど図鑑通りのオス成鳥。 今回の個体は成鳥オスではなさそう。 胸に横帯がないからメスなのか、はたまた幼羽なの…

鵟(ノスリ)

【タカ目タカ科】 主にネズミやモグラなどを狩るノスリだが、それゆえ鷹狩には不適とされ古くは「くそとび」と呼ばれていたそうだ。 人の営みへの利害からすれば益鳥のはずなのに、酷い言われようもあったものだ。 さらに、かすめるがごとく低く飛ぶ「野擦」…

青鵐(アオジ)♀

【スズメ目ホオジロ科】 アオジなどホオジロの仲間の古名「鵐」(しとど)は奈良時代にさかのぼる。 古来の日本語では緑色を青と表現することから「あおいしとど」すなわち「青鵐」となるわけだ。 ただし、青=緑と呼ぶにふさわしいのはオスに限られる。メス…