腰痛爺が腰赤燕に逢ったとさ

コシアカツバメ(腰赤燕)

 【スズメ目ツバメ科】

 レアな鳥種ではないけれど、ツバメほどポピュラーでもない本種。かなり地域的な偏りがあるのだそうだ。これまでも見かける機会はあったのだが、地面に降り立った姿は今回が初遭遇。

願わくば特徴ある壺型の泥巣を見たいのだが、なかなか機会に恵まれない。

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 シルエットは紛れもなくツバメなのだが、下面の縦縞やレンガ色の腰などツバメとの差異は歴然。この日の河原では巣材の泥集めに余念が無い。

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 ひとたび舞い上がるとツバメよりやや大きいように見える。図説を見るとなるほどわずかに大きいようだ。

- 撮影データ:<上> Canon EOS 7D / Canon EF400mm F5.6L USM
- 撮影データ:<下> Canon PowerShot G9 X Mark II / Kowa TSN-824M + TSE-14WE(32x)

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喰えない奴だ

アオサギ(蒼鷺)

ペリカン目サギ科】

 ネイチャー系のテレビ番組を好んで見るのだが、アフリカやヨーロッパなどの映像にお馴染みの鳥が登場していることがある。アオサギはその筆頭格で、生息範囲の広さには地球規模。スコットランドの風景に写っていたときはかなり驚いたものだ。

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 川の縁をゆっくり下りながら採餌していたのだが、ここでの獲物は甲殻類や10cm足らずの小魚がメインのようだった。テレビではウナギを丸呑みするシーンを見たが、ヒゲボウズがかつて目撃した最大級の獲物は推定30cmオーバーのフナ。

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 2004年の撮影だから15年も前の話だが、鳥見に填まったばかりの頃で今でも鮮明に思いだせる。丸呑みするのに30分はかかったろうか。 

 読み返してみると、当たり前だが十五年前の自分がいる。アナオソロシヤ、滅多なことは書けないな。

- 撮影データ〈上〉:Canon EOS 7D / Canon EF400mm F5.6L USM

- 撮影データ〈下〉:Canon EOS 10D / Canon EF400mm F5.6L USM

アオサギ(蒼鷺) の過去記事を読む

アポロからアルテミスへ

アルテミス計画

 かの国の大統領には嫌悪すら覚えるが、この計画は実現して欲しい。
その動機が集票やくだらない「大国の威信」とやらでも、もたらす結果が人類の将来を照らすことには違いない。

 もはやこの惑星は飽和状態。環境破壊と大量絶滅の根源である我々人類はさっさと月や火星、軌道上のコロニーに移住して、地球そのものを保護区とでもするべきだと愚考する。


ティコの光条(月齢11.586)

 臥待月などと欠けゆく月は風情のある呼称に事欠かないのだが、上弦の月から満月へと日々肥えてゆく月にはこれといって愛でる言葉が見当たらない。

とはいえ望遠鏡で眺めると朝を迎えたゾーンは陰影にメリハリがあってドラマティックだ。

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 コントラストを強調しているが、一昨日のエントリーで記したティコをはじめとするクレーターの光条が目立ってきた。

光条といっても発光しているわけではない。その正体は隕石衝突でクレーター生成時に四散した物質の痕跡。これだけの規模だもの、月の引力圏を脱して宇宙空間に飛び出した破片も少なからずあったのだろう。

- 撮影データ:Canon PowerShot G9 X Mark II / Kowa TSN-824M + TSE-14WE(32x)

 

夢は月面を彷徨う

月の旅(月齢10.554)

  気がつけば上弦はとっくに過ぎて、満月まで3日ほど。
デジスコ及び高倍率アイピースが復活したので、月を見上げる顔がついつい綻んでしまう。自覚しているつもりではいたけれど、なんとまぁ単純な奴だ。f:id:Tpong:20190515223745j:plain

 デジスコ用途に購入したデジタルカメラCanon Powershot G9 X Mark II)を弄っていたら、「デジタルテレコンバーター」なる機能があることに気付いた。フレームを切り取るクロップ機能だと思うのだが、とりあえず2x設定で有名な二カ所のクレーター界隈を撮影してみた。

 Exif情報では焦点距離が30.6mmだが、2xを信じるなら50xアイピースと組み合わせた合成値は8400mm相当の画角。50mmを基準とした単純計算では168倍の世界となる。

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↑ コペルニクスクレーター(左下)の直径は93kmで、外輪山頂からの深さは富士山がすっぽり入る3700m。

 中央上部はアペニン山脈。総距離600kmで標高は5000m。月の山々も登山の対象となる日が来るのだろうか。空気や水の問題を度外視すれば低重力(地球の1/6)で楽に登れそうな気もするが。

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↑ ティコクレーターは南半球で際だって目立つ存在。直径は85kmだが外輪からボトムまで4800mとかなりの深さ。このクレーターを起点とする光条(放射状の光の筋)は1500kmにも及び、満月だと非常に目立つ。tpong.hatenablog.com

 満月は美しい。けれど、月面そのものを観望するには順光過ぎる。陰影が無い為に面白みを欠いてしまうのだ。そんな満月ではあるけれど、唯一の妙味がティコなどのクレーターから伸びる光条だとさえ思っている。

 直近の満月は18日(土)だが、前後数日ほどはティコの光条が良く見える。双眼鏡でも十分見えるので、梅雨入り前の月面散歩など如何だろうか。

- 撮影データ:Canon PowerShot G9 X Mark II / Kowa TSN-824M + TSE-9W(50x)

これもフィールドテストなのかな?

  各種のテストを行うために実物大の鳥フィギュアを探していたのだが、ネットでスズメのぬいぐるみを見つけたので入手してみた。 

スズメ BH7019

スズメ BH7019

 

 HANSAというオーストリアのメーカーらしいけど、欧州ではイエスズメが普通種で、日本にいるのと同じモリスズメは街では見かけないと聞いたことがある。だがこのぬいぐるみはほっぺに黒斑(ニュウ)があるし、どう見てもモリスズメつまり日本での普通種。とまぁぬいぐるみさえ同定したがるのが鳥バカたる所以か。

 全長13cmと実物よりわずかに小さいけれど、フェルトのような素材なのでシビアなピントテストにも使えそう。今後は時折登場する予定なのでよろしくです。

野鳥撮影と焦点距離のテスト

  テストそのものは被写界深度やワーキングディスタンスの確認が目的なのでブログのネタにはなりそうもないが、画角テストなら野鳥撮影の参考程度にはなりそうだ。

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 撮影距離はレンズやスコープの三脚座固定なのでイメージセンサー面を起点とすると5cmほどの誤差があるが概ね8.5m。いずれも絞りは開放でデジスコもカメラ側を開放値での絞り優先モードとしている。

作例Aはフルサイズ機と400mmの組み合わせ。つまり400mmの画角として額面通りということになる。野鳥相手だと焦点距離が足りないのは明白だが、比較の意味で撮ってみた。

B~DはAPS-Cセンサーと400mmの組み合わせ。そしてそれぞれ1.4xと2xのテレコンをかませた焦点距離となる。フルサイズ換算は640mm・896mm・1280mm。

EとFはデジスコのケラレが生じないデジカメ焦点距離13.2mmからテレ端の30.6mm。フルサイズ換算で1160mm~2688mmとなる。仮に最新のスコープやカメラでデジスコを組んだとしてもこの程度の画角と思われる。

最後のGはなんちゃってDIYによる50xアイピースでのデジカメテレ端。思っていたよりは実用になりそうでちょっと嬉しい。

 意外というか面白い結果となったのがDとEの比較。一眼レフのDの方がピントが浅いと予測していたのだが、実際には大差がない。いわゆるヨンニッパ*1ロクヨン*2のような巨砲ならまた違った結果になるだろうけど、デジスコも意外とボケが綺麗だなと再認識。

 

えっ、ホンモノを撮れって? ---- ごもっとも

*1:400mmF2.8

*2:600mmF4

あの「足跡」は何処に在りや

最大倍率テスト(月齢6.482)

 連日の月面画像で食傷気味とは思うのだが、これも更新したデジスコの実写テスト。DIYででっち上げたアダプターを使用して、最大倍率を試した画像となる。具体的にはフィールドスコープ(TSN-820M)用で最大倍率の50xアイピースとデジカメ望遠端の組み合わせで4200mm相当の画角となっている。

画像チェックの結果は、中央付近の画質には納得できるが周辺は甘いという印象。旧システムで使用していたデジカメ(CASIO Z850EX)でも同じ傾向だったので、アイピース(TSE-9W)に起因した現象なのだろう。

けれど、もっぱらセンター付近の画質に頼る木星土星など惑星撮影に使える目処は立ったと思う。

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さて、撮影したのは晴れの海・静かの海界隈。

やや右上のホタテ貝のような黒ずんだ地形が「晴れの海」、その下に連なるのが「静かの海」となる。特に後者はアポロ11号の月着陸船が降り立ったので、あの時代を生きた世代なら耳に憶えがあるのではなかろうか。

着陸船の下降モジュールや星条旗はもちろん、ニール・アームストロングの「足跡」も当時のまま残っているはずだ。

今世紀中には月面観光の人気スポットになっているかも知れない。

- 撮影データ:Canon PowerShot G9 X Mark II / Kowa TSN-824M + TSE-9w(50x)

わずかな油断で加害者に・・・・と自戒する

雲越しの地球照

 昨夜のデジスコ月撮テストの際に、比較の為にAPS-Cフォーマットの一眼レフと2Xテレコン付の400mmレンズも用意していた。

ところがいざ撮影しようと三脚に載せ替えると、薄いヴェールのような雲がかかってしまい、比較撮影どころでは無くなってしまった。

ならばと気分を風景モードに切りかえて撮ってみた。

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月面のクローズアップはデジスコに到底及ばないけれど、こういった小技は一眼レフの独壇場。雲の濃淡と地球照を浮き上がらすことが出来た。

お月様の撮影は奥が深く面白い。飽きないなぁ。

- 撮影データ:Canon EOS 7D / Canon EF400mm F5.6L USM + ExtenderEF2XII

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