スコープで捉えた姿にウットリ

オシドリ(鴛鴦)♂

【カモ目カモ科】

 自宅近所の調整池に今冬もオシドリが来たのは既報の通り。4日前の夜明け前に目視したところ水面に30羽ほどを確認した。期待を胸に早朝から繰り出したのだが、あに図らんやオシドリの気配がない。デジスコからカメラを外し、本来の用途フィールドスコープとしてブッシュの中をくまなく捜索し、ようやく見つけ出したのがオス8羽にメス2羽。なんで減ったのかなぁ。

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 ブッシュの中からなんとか全身を捉えた唯一のカット。後は全て体の一部しか見えていない。越冬池に慣れるまで、もうしばらくかかるのだろうか。

 

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刹那の優美

アメリカヒドリ(アメリカ緋鳥)♂

【カモ目カモ科】

 近種のヒドリガモに混じっていることが多いのだが、本来は北米方面に渡るカモ。ベーリング海峡を挟んで、ヒドリガモはユーラシア、アメリカヒドリは北米方面と繁殖地から避寒地に至る生息域を分けている。だが極近縁であるためか両者の交雑が多く、アメリカヒドリの面影を見いだせるヒドリガモは珍しくない。ピュアなアメリカヒドリは数こそ少ないが例年全国各地に現れる。迷行と呼ぶべきかどうか微妙なところだろう。

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 特に派手な鳥ではないけれど、やはりカモの所作は美しい。

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エナガは紅葉に映えるか

エナガ(柄長)

【スズメ目エナガ科】

 師走の声に紅葉林も見通しが良くなってきた。冬枯れの様相も間もなくだろう。そんな紅葉が散りかけた林を「カラの混群」が通過していく。筆頭はシジュウカラだがまず間違いなくエナガが加わっている。

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 紅葉を背景に似合わぬ小鳥などいるとも思えないが、エナガは殊のほか様になる。忙しげなエナガの一瞬が切り取りたくて接近を試みるのだが、早くも積もった落ち葉を踏む音に気付かれてしまうのもお約束だ。

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オシドリ来るも藪の中

 我が家近傍の調整池。オシドリの越冬はここ数年で定着した感があるけれど、今年もなんとか初認することができた。昨日の段階ではオス3羽にメス一羽。ブッシュの中なので見落としもあるだろうが、第一陣は毎年この程度。昨シーズンも最終的には50羽を数えたので、これからの数ヶ月が楽しみだ。

 とはいえ初冬のうちは警戒心がかなり高いのも例年通り。ブッシュの隙間から体の一部が見えるに過ぎない。写真はもう少しオシドリたちが環境に馴染んでからになりそうだ。


アオサギ(蒼鷺)

ペリカン目サギ科】

 アオサギなどサギ科の分類上科は数年前まではコウノトリ目だったけど、Wikipediaなど最新の記載ではペリカン目となっている。鳥類の分類は刻々と変わるので、拙ブログでは今日を境にサギ科はペリカン目とする。そして漢字表記の青鷺から蒼鷺となっていた。どこまで正式なのかは定かでないけれど、これも準じていくことにしよう。

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 アオサギが青いかと言えば首をひねってしまうし、英語表記はGrey heronと灰色認識。

 が、朝の刹那、淡い光の中に浮かんだ姿は字義通りの蒼いサギだった。

 

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- 撮影データ:Canon EOS 7D / Canon EF400mm F5.6L USM

水辺はカモの季節

ヒドリガモ(緋鳥鴨)

【カモ目カモ科】

 インスタグラムにアップしたコガモの写真についてロシアの方からコメントをいただいた。そんなにカラフルなカモを見たことがないのだそうだ。一拍おいて気が付いた。そうか、繁殖地のロシアではエクリプスなのかと。

 馴染みのカルガモは例外だが、カモのオスは越冬地で繁殖相手を探し始める秋頃からメスの気を惹くべく派手な繁殖羽に換羽する。そして相手が見つかればまた地味な非繁殖羽つまりエクリプスへと換羽する。繁殖地たるロシアでは厭が上でもエクリプスを見かけることとなるわけだ。

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 ヒドリガモのオスもコガモほどではないにしろメスの気を惹くべく換羽する。そしてこの時季は換羽の最盛期。痒くはないのだろうか。

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 カモのメスは地味な羽衣が一般的だが、ヒドリガモのメスは意外にお洒落。なかなかの美人ぶりと思うのは贔屓が過ぎるか。

-撮影データ:Canon EOS 7D / Canon EF400mm F5.6L USM

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少しずつ秋色に

シジュウカラ四十雀)♂

【スズメ目シジュウカラ科】

 立て続けの台風も影響しているのだろうが、色づく前の落葉が多いようだ。バードウォッチャーにとっては野鳥を見つけ易くなったことは有り難いのだが、近づく紅葉シーズンはどうなのだろう。

 身近な野鳥も秋めいた景色に活発だ。その代表格シジュウカラは通年同じ羽衣だが、刻々と変化する背景に不思議とマッチする。モノトーン基調のなせる技だろうか。

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 この個体はネクタイに喩えられる胸から腹の黒色分が太いことからオスと識別できる。そしてもう一点、頭頂部が扁平なのもオスの特徴。腹部が確認できない時の識別ポイントとなる。拙ブログのシジュウカラ過去記事とあれこれ比較していただくのも一興。ご随意に。

- 撮影データ:Canon EOS 20D / Canon EF400mm F5.6L USM

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小鳥の所作に癒やされる

ハクセキレイ(白鶺鴒)

 珍しく連投となるが、ひときわ愛らしいハクセキレイの水浴びが撮れたので・・・・

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↑「さぁ浴びるぞ」とでも言いたげな飛び込みポーズ。水浴びシーンは珍しくないが、こんなポーズは記憶にない。

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まずはゆったりと入浴。心なしか表情に恍惚感が。

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そしてバシャバシャタイム。5分ほどは続いていたのでよほど痒かったのだろうか。

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 最後はゆっくりと乾燥タイム。風にそよぐ羽衣が美しい。時間をかけていろいろな仕草を見せてくれた。ハクセキレイは見慣れた鳥だが一つ一つのシーンが新たな発見だった。

 明日は即位礼で休日だが台風20号の接近に伴いかなりの雨量が予想されている。野鳥たちにとっての川原の平穏もしばしのお預けだろう。無事で過ごしたいものだ、人も鳥も。

 

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- 撮影データ:Canon PowerShot G9 X Mark II / Kowa TSN-824M + TSE-14WE(32x)