冬の夜空

 対角魚眼レンズで夜空の日周運動を撮ってみた。

 イメージセンサーがフルサイズのデジタル一眼レフなので、対角線で180度の画角となっている。本来なら1時間は露光したいのだが、光害が酷すぎて15分でもオーバーすぎた。いくら絞っても空が明るすぎては話にならない。
 ことのほか北(画面左上)の光害が酷いが、この方向には東京の核心部が広がっている。節電を叫びながらも随分と無駄な光が空に放たれているわけだ。
撮影データ :Canon EOS 5D + SIGMA 15mm F2.8 EX Fisheye

 こちらは24mmの画角に収めた冬の大三角とオリオン座。
画面のほぼ真ん中、大三角の上側頂点であり勇者オリオンの右肩の星が近頃話題のベテルギウス。640光年彼方の超新星爆発を起こす寸前の赤色超巨星で、画像では露出過剰で色味が飛んでしまっているが、肉眼でも赤く見える。今を生きる我々はこの星が爆発し昼なお青空を透かして輝き、やがて光を失いガス星雲となっていく様を目撃できるかも知れない。今目にしているのは640年前に放たれた光だから、リアルタイムのベテルギウスは既に形を留めていないのだろう。夜空は壮大なタイムマシンなんだよね。
撮影データ :Canon EOS 5D + SIGMA 24mm F1.8 EX DG