赤翡翠(アカショウビン) 《亜種:リュウキュウアカショウビン》

 今回の八重山旅行のメインターゲットだったと言っても過言ではないのがこのカワセミ科の赤い鳥。石垣島でも幾度か鳴き声を聞いていたのですが、見るに至ったのは西表島での3回だけ。最初はは走行中のクルマの前を低空で横切り、2度目は昨日掲載したヤエヤマオオコウモリと同じ木の枝で「キョッキョッキョッ」と鋭く鳴いているところに遭遇。視力に勝るカミさんが声を頼りに見つけてくれました。最後の出会いも翌日にすぐ近くの木の枝でのことだったのでおそらく同じ個体だったのでしょう。

 さて、この個体は換羽中なのか尾羽が抜けていたり、ちょっとヨレヨレ気味のようですが、シルエットはカワセミよりも以前サイパンやロタ島で撮影したナンヨウショウビン*1と似ているようです。カワセミやヤマセミの上下とも直線的なクチバシに対しアカショウビンやナンヨウショウビンのそれは下嘴が膨らんでいます。ダイビングして水中で小魚や甲殻類を狩るカワセミ・ヤマセミと異なり、陸生の小動物や昆虫を樹上や地上で捕らえるために都合の良い形状なのかもしれません。

↑ その食性を物語る一枚。獲物はヤエヤマクマゼミのようです。

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*1:西表島でもフィリピン亜種のナンヨウショウビンが確認されることがある