十六夜(いざよい)
皆既月食と天王星食のダブルイベントだった昨夜とは一転、今宵は風情ある不知夜月。
昨今はビーバームーンやブラッドムーンなどと海の向こうの月呼称が流行だけど、和名の呼称も情感豊かで好きだなぁ。
とは言え数百年ぶりの惑星食を見逃すわけにもいかず、昨夜は皆既月食の始終を追っていた。
皆既月食と天王星食
まずは皆既月食終了間際の惑星食。下部の小さな光点が月食中の月に隠れる寸前の天王星(Uranus)。
地球からの視点では小さな点にすぎない天王星だが、実のところ太陽系では木星・土星に次ぐ大きな惑星。その直径は地球の約4倍、月に対しては14倍も大きな天体。月とのツーショットは天王星の遠さを実感できる一枚でもある。
そしてお約束の時系列合成。
昨年の「ほぼ皆既月食」を含め、これまで見た月食の中では最も暗かったように感じられた。それだけ本影の中心近くを通過したからだろうと愚考。
巷では鮮やかなオレンジ色の写真が数多く出回っているが、かく言う自分の機材でもド派手な発色に手を焼いた。レタッチで彩度をかなり落としたけれど、目視の印象はさらに暗く鈍い発色だったように感じられた。
何にせよ、この夜のページェントを目の当たりに出来たことは一生の宝ではある。
良きかな。