雀鷹(ツミ)♂

 国内で見ることが出来るタカとしては最小のツミだが、オスはハト大のメスよりさらに小さくせいぜいヒヨドリ程度の大きさに過ぎない。見た目も体下面がいかにも鷹らしいクッキリした横縞メスと異なり、淡いオレンジ色の不明瞭な横縞。さらに大きな相違点は目だろう。メスのそれは黄色のアイリングに黄色の虹彩。一方オスは黄色のアイリングは同様だが虹彩が赤いルビーのようだ。

  • スコープ:Kowa TSN-824M + TSE-14WE(32xアイピース)
  • カメラ:CASIO EX-Z850 > ISO50・WB:Auto・f7.9mm・Mode:AV-0.3(F2.8・1/60sec)・AF

 一昨日、あっさり観察できたメスと異なり、オスは鳴き声しか聞こえなかった。どうしても姿を見たくて出直した今朝、ようやくオスの姿を捉えることが出来た。が、警戒心が強いのかなかなか葉陰から姿を表さないし、なによりも一所に留まってくれない。辛うじて写せたのがこの二枚。枝葉の被らない姿は今後の課題となってしまった。

  • スコープ:Kowa TSN-824M + TSE-14WE(32xアイピース)
  • カメラ:CASIO EX-Z850 > ISO50・WB:Auto・f7.9mm・Mode:AV-0.3(F2.8・1/80sec)・MF

  昔の人はメスを「雀鷹」または「雀鷂」と書きツミと呼ぶ一方で、見た目の異なるオスはエッサイ「悦哉」の名で呼び習わしていたそうだ。どうやら雌雄それぞれを別種と認識していたようだ。とはいっても雌雄の写真を比べてみると無理もないと思えてしまう。宜なるかな
撮影 : 2010年5月 横浜市青葉区
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