背中の我が子

 バードウォッチングの専門誌BIRDER(バーダー)4月号の「私のケッサク!“鳥”写真」生態行動部門に拙作が選出されたらしい。いや、編集部からの連絡があったのだけど如何せん現物に目を通していない。なので今のところは「らしい」としか書けない。

 そもそもこのコーナーは写真誌の月例コンテストと異なり一定期間に公募した作品から各号に割り振って掲載する仕組み。拙作も公募開始直後の昨年7月、専門誌での評価や如何にと意気込んでエントリーしていたのだけれど、半年以上経過してそのこと自体すっかり忘却の彼方。連絡をいただいた際も何のことやら一瞬判らなかったほどだ。

 ともあれ3/13現在手元に届いていないので誌面の詳細は判らないけど、掲載されているはずなのは昨年7月に撮影したカルガモ親子のカット。偶然ヒナを背負うに至った顛末は当ブログにも掲載してたのでご記憶の方もおられるだろう。>http://d.hatena.ne.jp/Tpong/20090713



 綿密な構想から生まれる作品もあれば、偶然を切り取る幸運に恵まれた作品もあるわけだが、今回の一枚は後者に属す紛う事なき僥倖作品。まさに「犬もあるけば」のケースだ。何年か前に 遠雷を撮った作品 で写真誌の佳作をいただいたことがあるけれど、どうも拙作は偶然頼りの傾向だ。計算し尽くされたような美しい作品を前にすると気後れしてしまうのはそんな劣等感ゆえなのかも知れない。今回選ばれたことを励みに精進し続けたいと切に思うばかりだ。


追記(3/15):掲載誌が手元に到着。環境部門と生態行動部門(拙作)の各1作品がそれぞれ1ページに掲載され2枚で見開きとなっていた。選者(叶内拓哉氏)の批評を真摯に受け止め、更なる高みを目指したいとの思いを強くする。

BIRDER (バーダー) 2010年 04月号 [雑誌]

BIRDER (バーダー) 2010年 04月号 [雑誌]