曉の空

我が家から望む南東の空は街路樹に阻まれている。
夏の盛りを思い返せば感謝こそすれ文句を言えた義理ではない。
けれど、星々や雲の綾なす夜空を眺める時はついついボヤキも出てしまう。
屋外の好適地を探せば良いのだろうが、東の空の移ろいは早く不精者を待ってはくれない。
結局半ばやけ気味の樹間ショット。

眩い金星は月をエスコートし、さりげなく月に寄り添う水星の輝きは枝間を透かす。
月齢28にもなると月は薄刃のカミソリだが、ほんのりとした地球照が印象を優しくしてくれる。
人工的なイルミネーションでは到底及ばない曉のページェントだ。
撮影データ :Canon EOS 5D + EF70-300mmF4-5.6IS USM / 2012年12月 横浜市青葉区