十一日月(月齢10.140)

 今宵あたり直線壁が見えるのではないかとフィールドスコープを向けてみたが、一日遅かったようで陰影が薄くなってしまっていた。少なくとも960X720にリサイズした画像ではほとんど判然としない。

 ならばと言うことでオリジナル画像から核心部を等倍切出。
 
 わずかにトーン調整をかけてみたが、辛うじて直線壁がひっかき傷のように見えている。
直線壁の実長は約110km。高低差は300mだが、影が伸びる半月頃のみ観察が可能となる。実際の斜度は「壁」というほどのことはないのだが、見渡す限り延々と続く断層はさぞかし壮観だろう。月の直径を考えれば月面から眺めると両端は地平の彼方まで続いているはずで、将来月面観光が可能になったならまず間違いなく景勝地になると思われる。
撮影データ :Kowa TSN-824M + TSE-9W(50xアイピース) / CASIO EX-Z850