未明の臥待月(月齢18.654)

 早朝5時半の西空に臥待月が傾いていた。輪郭のがたつきが大気の状態を物語っているが、地表付近はほとんど風が無い。少々ガスっぽいのは地表から水蒸気が上がっているためか。夜半からグッと冷え込んできたので、おそらくは放射冷却なのだろう。

 蛇足だが、月を撮るに際してはカメラをモノクロに設定したりレタッチで彩度を落としたりしているわけではない。
本来は灰色系の月が黄色味がかっていたり赤っぽかったりするのは地球大気の影響。それ故に撮影段階でホワイトバランスを「昼白色蛍光灯」に設定することで本来の色に近づけているつもりだ。
撮影データ :Kowa TSN-824M + TSE-9W(50xアイピース) / CASIO EX-Z850


追記(本日の表題原典)
ゆくへなく月に心のすみすみて 果てはいかにかならんとすらん  西行