満月事始め

遠き満月

 数日前までは今年最初の満月は望められそうもないと思っていたのだが、一転煌々とした姿を堪能できた。精度の上がった天気予報もこういう外し方なら歓迎だ。

 撮影機材は20年落ちの旧式フィールドスコープKowa TSN-824Mに32xの接眼レンズ。アタッチメントを介して取り付けたデジタルカメラは現行機種のCanon G9X MarkⅡというジェネレーションギャップシステム。カメラ側の光学ズームを望遠端にすることでぎりぎりフレームに収まった。ちなみに35mm換算の焦点距離は2688mmとなる。

 撮影時点での月は地球からかなり遠めの軌道上にあったことで収まりはしたが、俗に言うスーパームーンなど接近軌道の月はややワイド側にしないと収まらない。それほどに月の軌道は楕円であり、見かけの大きさも1割前後変化する。

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 古い画像で恐縮だが、見かけの大きさは軌道の違いでこれほど違うという実写実例。当時の機材でまったくの同一条件で撮影した画像。実感していただければ幸だ。

ちなみに2023年、最も地球に接近する満月、所謂スーパームンは8月31日で、地心距離約357,000km。もっとも遠い満月は2月6日で地心距離約406,000kmとなる。見かけの直径は最遠を1とすれば最近は1.137倍。これもまた月観望の楽しみではある。