昇る月

 横浜の月の出は15:17頃。自宅裏の高台から望んだ月の出は低層を頑として動かない雲に阻まれ一時間以上遅れてしまった。ようやく雲を振り切って姿を現した月の月齢は14.109。計算上の満月は明後日の午後とまだ時間があるはずだが、それにしては丸く感じる月だ。

 自宅裏の高台は南北に走る都県境の小尾根。東西の視界はそこそこ開けている。なので満月頃の朝夕は一大スペクタクルが眺望されることとなる。沈む太陽と交代に昇る月、はたまた日の出とシンクロするかのように没する月といった具合だ。したがこのロケーション、惜しむらくは西も東も尾根と平行に送電線と鉄塔が鎮座している。観察には適地でも撮影するとなると泣きが入る。曲がりなりにも首都近郊、開けた眺望だけでも幸運なのかもしれないが、夜空が賑やかで四季が濃い田舎への渇望が募るばかりだ。

撮影データ :Kowa TSN-824M + TSE-14WE(32xアイピース) / CASIO EX-Z850