BD25-8の使用感

先日破格のセールで入手した双眼鏡Kowa BD25-8を使ってみました。


 普段使用している同社の32mm口径BD32-8の560gに対し、およそ半分の重量300gがもたらす恩恵は相当なもの。三脚を含めると約6kgに達するデジスコ機材を肩に担いでの移動ですから、僅かな首への加重も無視できません。


 残念なのはネックストラップ。2種同梱されている中で10mm幅のテーパーストラップがビノホルダーと組み合わせての両吊り用となるのですが、300gに対しては細すぎるように思います。*1重量560gのBD32-8にはいささかオーバースペックとも思える50mm幅のネオプレーン製ストラップが付属していることを考えると、同じメーカーの双眼鏡としては何だかちぐはぐな印象。20mm幅程度のストラップならさらに軽く感じられると思えるだけに惜しいところです。


 ワンタッチで繰り出し量を調整できる見口は上位機譲りの機能。ピントノブの位置には違和感なく操作性も良好ですが、私の手のサイズだともう少し太い方が使い易いかも。でもボディーサイズからすれば妥当なのかな。


 何とかならないかとため息が出てしまうのが対物・接眼それぞれのレンズキャップ。計4個のキャップは同じ物ですが、対物・接眼それぞれを一体型にする工夫は欲しかったなぁ。おまけにビノホルダーを取り付けると対物キャップは使えないというオチはどうにも頂けません。


 で、再三出てくるビノホルダーなるモノ。これはボディーに被せる黒い合皮製のジャケットカバーで、装着することで両吊り式のストラップを取り付けることが出来るほか、プロテクターとしても機能しそう。せっかくのボディーカラーが隠れてしまうと言う意見もありそうですが、バードウォッチングだと本来は黒か濃緑の方が望ましいのでむしろ着せ替えが出来るのはナイスなアイディアだと思ったりして。


 以上は使い勝手に関するインプレッション。肝心の光学系についてはKowaブランドを背負っているだけのことはあります。口径故の暗さを差し引いてもヌケの良い見え味で、輪郭の分離もこれと言った問題を感じません。ですが逆光での色味はさすがに厳しく、これに関しては絶対口径の問題なのかも知れません。25mmには荷が重すぎる要求なのでしょうか? と、欠点皆無とはいかないし、ライカなどの同クラスを覗いたことがないので偉そうなことは書けませんが、手元にある初代タンクローに比べると総じて数段上を行く印象です。


 鳥撮り行に終日ぶら下げ、通勤鳥見にも使ってみました。総合的にBD32-8の座は揺るぎませんが、散歩や普段の外出の携行するにはうってつけ。予備としてだけでなく装備重量によってはこちらを使うこともありそう。バードウォッチングだけでなくスポーツ観戦や観劇など、とりあえず万能な最初の一台としてはナイスな一台。月面観望もなかなか楽しめたことを付け加えておきます。


PS.フィールドスコープもだし、いつのまやらコーワっ子。コルゲンのカエルマークでも貼ろうかなぁ(バク)*2

*1:もう一つはフィールドでは絶望的に使えない携帯電話用ネックストラップの様な片吊り式

*2:真面目な話し、薬と光学機器のコーワは同じ会社だしね>http://www.kowa.co.jp/