嵐の後の満月

台風19号(Hagibis)去る

 川沿いの開けた土地は幾たびの氾濫で形成されているし、大地の起伏は地殻の運動で生じている。我らの住まう大地は連綿とした天変地異の過程に存在している。そんな当たり前のことを台風や地震の度に思い知らされる。

 さて、台風一過の快晴は日没とともに終わりを告げ、月は雲の隙間を縫うように昇り始めた。明朝6時の月没頃がピークタイムなので半日フライングだが、今宵が満月といっても嘘にはならないだろう。

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 月の外周を遠慮がちな虹色が囲っている。月暈ならばもっと大きな外周になるはずなので、あくまでも薄雲による屈折現象なのだろう。理屈はともかく、なかなかに神々しい。

 そう、月の運動もまた潮汐に影響し、地上の変化にコミットしながら永遠にも似た時間を刻んでいく。

 

- 撮影データ:Canon EOS 6D Mark II / Canon EF400mm F5.6L USM