夏の終章
朝からまとわりつくような湿った空気。時折降る雨が鬱陶しさに拍車をかける、「残暑」を絵に描いたような一日。と思っていたのだが、西陽とともに雲がちぎれ何やら秋めいたそよ風が吹いてきた。どれだけ暑さに喘ごうが、季節は歩み続けていたらしい。 昼間の暴力的な蝉時雨に大差は無いが、夜の虫の音には涼やかな気配が混じりはじめている。
残すところ一週間の8月だけど、あくる9月が即ち秋にはなるはずもない。台風の幾つかが通り過ぎるのは必至だが、願わくば災害のない初秋であってほしいものだ。
仕事を終え、さあ帰宅というところでこの空に遭遇。とりあえずiPhoneを空に向けてみた。意外に撮れるものだとはヒゲボウズの偏見もしくは認識不足。加齢とともに偏屈街道まっしぐらだな。
都合の良い悲劇
歴史認識といえばたいそうな話だが、某新聞社が書いた下書きに色を塗っただけの勧善懲悪C級小説じゃないかと考えてしまう。攻められた側に立てば始皇帝やチンギスハーンは悪魔だろうが、彼らにも「理」があったからこそ英雄という見方もあるわけだ。
歴史のうねりに善悪二極の単純構造など無いと思うのだが、「都合のよい悲劇」の前には声も届かない。