繁殖シーズン開幕

 カルガモ(軽鴨)親子

  【カモ目カモ科】
雷を伴う荒れ模様は午前中には収まり、正午からは小雨と晴れ間のせめぎ合いが続いていた。何時ぶり返すか分からぬ雨に怯えつつ、出来るだけクルマから遠ざからぬように増水収まらぬ川辺を徘徊する。

いくらも歩かぬうちに濁流から逃れたカルガモを発見。担いでいたデジスコでは周囲の状況を記録するには倍率が高すぎた。デジカメをスコープから外して撮影するも今度は逆に望遠比が足りず、かなりトリミングしている。

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スコープに再セットしてのぞき込むと、彼らが避難した辺りの草もなぎ倒されている。あれだけの雷雨だもの、一時はかなり増水したようだし、流れる水もまだ濁ったままだ。

そうこうするうちに草の中から数羽のヒナが沸いてきた。計10羽を数えたが、カルガモにとっては平均的なヒナの数。

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一旦クルマに戻り、一眼レフを追加装備。

その間に親子は幾分減じた水をかき分け、下流へと移動。どうやら空腹に耐えかねているらしいく、小さなヒナたちが健気に水を掻いていく。

それに・・・・

愛なんだね、親鳥は上流側に回り込んで、流れを少しでも食い止めようとしている。

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数年程前、同じ場所で10羽程いたヒナが全滅したことがあった。

この川はなかなか捕食圧が高く、知る限りでもイタチやハクビシンに野良猫、アオダイショウやカラスに猛禽など、ヒナを狙うプレデターに事欠かない。加えるに今日のような増水など急変する天候も脅威だろう。コンクリートで護岸された川とあっては飛べないヒナに逃げ場は無い。

ヒナたちの前途は苦難の連続だろう。「グッドラック」と念ずるのみだ。

それにしても5/2の時点でこの数、多くは4月中に孵化したはずなのでかなり早期の繁殖ではなかろうか。少なくともヒゲボウズの観察経験では6~7月が通例だった。

- 撮影データ
          <上> Canon PowerShot G9 X Mark II(50%トリミング)
          <中> Canon PowerShot G9 X Mark II / Kowa TSN-824M + TSE-14WE(32x)
          <下> Canon EOS 7D / Canon EF400mm F5.6L USM

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