【スズメ目カラス科】
カラスの子育てといえば野口雨情作詞の唱歌「七つの子」を思い出す。
烏 なぜ啼くの 烏は山に
可愛い七つの子があるからよ
可愛 可愛と烏は啼くの
可愛 可愛と啼くんだよ
山の古巣へ行つて見て御覧
丸い眼をしたいい子だよ
歌詞には「山の古巣」とあるので十中八九ハシボソガラスと思われるのだが、問題は「七つの子」の意味だ。
ハシボソガラスやハシブトガラスの産卵数はせいぜい4〜5個。七羽のヒナには無理がある。
さらに3〜4年目で繁殖可能といわれていることからも、7歳にして幼鳥はあり得ない。
どうやら雨情の身内を歌詞に込めたという説があるらしく、詩人にカラスの生態を追求しても野暮というものなのだろう。
とはいえこの歌で「カラス=多産」と刷り込みされていたので、まぁ誤解を招かぬよう蘊蓄を語るのは許していただきたい。
そぼ降る雨の里山で遭遇したハシボソガラス親子はそれぞれ2羽の成鳥と幼鳥。
幼鳥が2羽のみということは、生活力旺盛と見える彼らにもそれなりのリスクがあるということなのだろう。
撮影データ Canon EOS 20D + EF400mmF5.6L USM /2013年06月 横浜市
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