【カイツブリ目カイツブリ科】
里山の溜池で営巣するカイツブリ夫婦だが、思わぬ悲劇が起きてしまった。
巣の土台としていた沈頭杭が露頭してしまったのだ。
例年より十日から二週間ほど遅れた田植えによる引水と生憎の空梅雨。
本来農業用の溜池は急激に水位を下げてしまった。
思わず嵩上げされてしまった巣に這い上がろうと足掻いたあげく、
卵もろとも巣を崩してしまったと聞く。
悲劇も重なりすぎれば喜劇になるというが、見守る人間達も思わず苦笑い。
けれどカイツブリはくじけない。以前の営巣場所に戻り、せっせと巣作りに励んでいる。
が、自然はときに野生を翻弄する。
久しく雨の無かった南関東にも台風3号の影響が出始めている。
梅雨入り直後の風雨にさえ耐えられなかった脆弱な浮巣が、果たしてこの試練を越えられるのだろうか。
読み手の皆さんにはもはや食傷かもしれないが、不器用なカイツブリペアの顛末は可能な限り見届けようと思っている。
撮影データ Canon EOS 20D + EF400mmF5.6L USM /2013年06月 横浜市
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