白鯵刺(シロアジサシ)

【チドリ目カモメ科】
 アジサシ特集最後の登場は、純白の羽衣につぶらな瞳がキュートなシロアジサシ。
 日本では稀に迷鳥として確認されるだけだが分布は意外に広く、太平洋、大西洋、そしてインド洋の熱帯から亜熱帯にかけて。島礁で繁殖し、非繁殖期は周辺の外洋に生息する。アジサシの仲間には珍しく南北方向の大きな渡りこそしないが、その飛翔範囲は例外なく広大だ。日本人にとって馴染み深いハワイ諸島サイパングアム島などのマリアナ諸島ではポピュラーな存在で、ビーチサイドやリーフの上空で美しい飛翔姿を堪能することが出来る。

 冒頭でつぶらな瞳と書いたけれど、実は目の先に黒斑がある。目を実際より大きく見せるなんて人間の女性と同じだが本種の場合は雌雄とも同様だ。過眼線の名残と見えなくもないが、何か目を大きく見せる必然性があるのだろうか。

撮影データ :Canon EOS 10D + EF400mmF5.6L / 2004年02月 サイパン
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