小鯵刺(コアジサシ)

【チドリ目カモメ科】環境省レッドリスト危急種(VU)
 アジサシ特集3種目はコアジサシ。大(オオアジサシ)がいるなら小もいるのが道理。(ついでながら中の付かない「アジサシ」もいる。)

 アジサシの仲間が多く見られる南西諸島や小笠原周辺を除くと、国内では最も馴染み深いアジサシで、我が徘徊エリアでも多摩川相模川の中下流域で繁殖している。ただしレアとはいわないが、見かける数は年を追うごとに減っているようだ。事実環境省レッドリストでは危急種(VU)に指定されており、過半の都府県でも絶滅危惧〜準絶滅危惧の指定を受けている。

 ウイングスパン(翼の展開長)は55cmほどでオオアジサシの半分にも満たず、せいぜいヒヨドリ程度の大きさに過ぎない。だが長距離飛行を得意とするアジサシの仲間であることには変わりなく、日本で繁殖したコアジサシは遙かオーストラリアまで旅をする。

 画像は停空飛翔(ホバリング)で獲物を定め、ダイブする直前の瞬間。撮影した時季はアユの遡上と重なる頃で、鮎鷹(あゆたか)の異名も伊達ではあるまいと思わせる。

撮影データ :Canon EOS 20D + EF400mmF5.6L / 2005年05月 神奈川県
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