赤楝蛇(ヤマカガシ)

【爬虫綱有鱗目ナミヘビ科ヤマカガシ属】
 正直なところヘビの類は得意じゃない。だが生物の多様性に富んだ環境は健全なのだ。健康な水田にはカエルやドジョウが棲み、そんな小動物を狙うヘビも居着くのが道理。だからこそ彼らに出逢うとビクつきながらもウエルカムなのである。
 ともあれ久しぶりに遭遇したヤマカガシは、田植えの引水で水位が減じた溜池で半ば水に没しながらオタマジャクシを狙っていた。
<注意! 以下ヤマカガシの画像あり>

 改めて観察するとなかなかどうして緻密な柄ではある。目許の黒い隈取りなど見事なほど禍々しい。不得手を超越して妖しくも美しいと思うのは自分だけではないはず。
 尚、赤黒の明瞭な模様は関東型の特徴。西日本のヤマカガシでは模様が不明瞭で、中国四国地方では黒ずんだ個体が多いそうだ。

 ところで、子供の頃に読んだ図鑑では無毒とされていたヤマカガシだが、今ではれっきとした毒蛇とされている。よほど脅かさない限り襲ってくることはないそうだが、ガキの頃は此奴の尻尾を捕まえてグルグルと振り回して遊んだものだ。くわばらくわばら。
撮影データ :Kowa TSN-824M + TSE-14WE(32xアイピース) / CASIO EX-Z850 / 2012年06月 横浜市青葉区