背黒鴎(セグロカモメ)

【チドリ目カモメ科】
 沿岸部なら見慣れたシーンだろうが、カモメ類に無縁な地域に住まう我が身には眩しい光景。
大きく撮れたカットもあるのだが、青空に溶け込みそうな雰囲気を優先してチョイスしてみた。
陽光が透かすシルエットには、洋上飛行家の逞しさが見てとれるような気がする。

 野鳥に興味の薄い方には意外だろうが、普通に見かけるカモメの仲間はウミネコセグロカモメオオセグロカモメ・ユリカモメの4種が圧倒的に多く、科名となっているカモメはさほどでもない(普通種と呼べる範疇ではあるけれど)。
 撮影した個体は白状すれば見かけた瞬間「カモメかっ!?」と思ってしまった。双眼鏡越しに見たクチバシには目立った赤斑が認められなかったからだ。だが、帰宅後に画像を精査してみるとクチバシの赤斑こそ薄いけれど、ごつい形状はセグロカモメのそれ。翼端の黒斑位置もセグロカモメの特徴と合致している。どうやら期待が錯覚を促していたようで、残念ながらカモメの初撮りとは成らなかった。

 さてさて、ウミネコを除くカモメたちの多くはそろそろ北行の季節。次に見られるのは秋を待つことになる。

撮影データ :Canon EOS 20D + Canon EF400mmF5.6L USM / 2012年04月 神奈川県藤沢市
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