カメラ店では買えない撮影道具

 カメラやレンズ、さらには三脚やフラッシュ類が重要なのはここに書くまでもないことだ。だが、鳥や花など大枠としてのネイチャーフォトに限ったことではあるけれど、撮影データに記されることのない、またカメラ店で販売していない道具も存在する。

 まず推すべきはゴム長靴だろう。雨雪の日は言うに及ばず朝露の草むらや泥濘の獣道などなど、長靴なくしては踏みこむこともままならない。ヒル除けにもなり、苦手な人にとってはヘビや虫などの恐怖さえ和らげることが出来るかも知れない。

 さらに加えるなら畳一枚ほどのレジャーシート。休憩時はもとよりローアングル時に腹ばいになるもよし、湿った地面に機材を降ろすにも重宝する。

 数年来使っているレジャーシートは百円ショップで購入した安物だし、このところ愛用している長靴は2千円でお釣りが来る安価な代物。だが、これらの「道具」は時として高価なカメラやレンズを凌駕する。なにしろそこに行けなければ撮影にならないのだから。