黄鶲(キビタキ)♂

【スズメ目ヒタキ科】
 耳目にもっとも楽しい季節を迎え、地元の里山は次々と夏鳥が通過していく。一瞬だがデジスコで捕捉したのは一際目を惹くキビタキの胸色だった。オオルリなど他の夏鳥は通過時のみの出逢いだが、キビタキは少数ながら居着いて繁殖する例もあるようだ。証拠写真だが、今季初撮ということでお許し願いたい。

 ところで、咄嗟に同定できず思わず初認かと思ってしまったのが下の個体。散々悩んだけれど、さえずりがキビタキと似ていたので、おそらくは若いオスなのだろうというところに落ち着いた。そういう目で子細を見れば、なるほど眉斑らしき兆候があるし、雨覆の斑はキビタキ幼羽の特徴と言えなくもない。

 環境省自然環境局野生生物課鳥獣保護業務室が配布しているオオルリキビタキの識別マニュアルPDF http://www.env.go.jp/nature/choju/effort/effort3/oruri.pdf をチェックしても、今日の個体に該当する事例は出ていない。唯一15ページに掲載された屋久島産:雄・第1 回夏羽が似ていなくもないようだ。

なんだか釈然としないけど、判らないときはこんなものなんだろうなぁ。

(5/17:追記) その後、ベテランバーダーさんの鑑定でキビタキ北方亜種の成鳥♂と判明したとか。地味だけどレアってことのようだ。
撮影データ :Kowa TSN-824M + TSE-14WE(32xアイピース) / CASIO EX-Z850 / 2011年05月 横浜市青葉区
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