耳の観察でイマジネーション

 徹夜明けの余勢を駆って、早朝の里山を徘徊。カイツブリの抱卵やアオゲラの巣穴作りを観察しながら尾根道を辿れば、谷戸越しに「ポポッポポッポポッ」と聞き慣れぬ音が聞こえてきた。おそらくアレだなっと思いつつ、念のために携帯電話に収録した野鳥の鳴き声CDの音源と比較してみる。間違いない、ツツドリだ。
 ツツドリといえばカッコウホトトギスの仲間。そして彼らカッコウ科(杜鵑類)といえば託卵での繁殖でその名を知られている。さらに、この里山ではここ半月ほどツツドリが託卵するセンダイムシクイの鳴き声が聞こえている。なるほどそういう相関関係かと妙に納得する思いだ。
 暫くねばったみたが姿の確認には至らず鳴き声のみとなった。だが嬉しい遭遇には違いない。センダイムシクイも含め、通過ではなく定着してくれるとこの先観察する機会もあるだろう。ちょっと楽しみだな。