雲雀(ヒバリ)♂

 ヒバリのさえずりが降ってきた。
春の陽射しに目をすぼめ、さえずりを頼りに辛うじて見分けたシルエット。一瞬でも目をそらすと淡い青空に溶け込んでしまいそうだ。
 世代も違うしファンでもなんでもないのだが、背景の空とも相まって昭和の大御所歌姫を思い浮かべた。焼け野原と化した空き地の上空で、ヒバリが生命力に溢れた歌をさえずっている。そんな情景を想像してみると、まっ偶然ではあるにせよ、なるほど大した芸名だったんだ。

  • EOS20D・EF400mmF5.6L・ISO400・Mode:AV+1.7(1/2000sec・F5.6)・AF・50%トリミング

 急降下で降り立った辺りに高倍率のスコープを向けると、土塊の色と見まごう姿を捉えることが出来た。

  • スコープ:Kowa TSN-824M + TSE-14W(32xアイピース)
  • カメラ:CASIO EX-Z850 > ISO50・WB:Auto・f=14.2mm・Mode:AV-2/3(F4・1/250sec)・AF

 地上では目立たないヒバリを見つけるには、飛翔している段階からロックオンして着地点を見いだすことが最良な手段。過去の「ヒバリ」エントリーに目を通していただければお気づきだろうが、停空飛翔と地上カットのセットであることが多いのは必然でもあるわけだ。
撮影 : 2010年3月 横浜市青葉区
<前後の「ヒバリ」エントリーを読む>