真昼の月

 冬枯れの樹間を突いて月が昇っていく。

 偏光フィルターを使用することで溶け入りそうだった月がクッキリと浮き上がった。開放だと前景の樹木がボケボケだったのでF22まで絞り込んでみたけれど、400mmの被写界深度はせいぜいこんなもの。月面の描写を見ると絞った分だけ解像力が低下している。副次的にイメージセンサーの汚ればかりが目立ってしまい、レタッチワークが煩わしいことこの上ない。やはり超望遠レンズの持ち味は絞り開放付近にこそあるようだ。
撮影 : 2010年1月 東京都町田市