鳰(カイツブリ)

 そろそろ営巣したかなと久しぶりに溜め池を訪ねてみれば、見知った面々が集まりなんだか騒然とした雰囲気*1。前日1羽孵ったと喜んだ矢先、残りの卵ごと巣が無くなってしまったのだそうだ。カラスかヘビに襲われたとの見方が大勢だったけど、巣が消えたとすればカメ(ほとんどはミシシッピアカミミガメ)が這い上がろうとして壊したとも考えられる。
 とまぁ消失の理由はいずれも憶測の域を出るものではない。そんな観察する者たちの思案をよそに、巣もろとも孵化直前の卵を失った2羽の親鳥が鳴き交わす鳴き声がキリリリリっとやけに哀調を帯びて水面を渡っていた。

 1羽残ったヒナは親鳥の背中で過ごしていた。餌をもらうときだけこうして水面に出てくる。写真は給餌の後で前方手前の親鳥が背中に乗るように促している状況*2。孵化後1日目のヒナはこうも小さいものかと驚きを新たにした。せめてこの1羽が無事に育ちますように。
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*1:ここの観察グループは十分心得た方ばかりなので実際にうるさいわけではない・・・・と、念のため

*2:前方奥にも親鳥がいて並んでいる