フラッシュ光の届く距離

 月が明るすぎて低調だったふたご座流星群。それでも諦めきれず近所の公園から空を見上げていたところ、何やら近くで人の気配。その方、外部フラッシュを取り付けたデジタル一眼レフ(巻き上げ音がしなかったから)を空に向け、パシャッとフラッシュ。そんな撮影を何度も繰り返していました。流れ星が飛ばないから月やオリオン座を撮っているんだと問わず語り。
 う〜む、月までおよそ40万キロだし、オリオンに至っては一番明るいリゲルまで800光年。そこまで照射するフラッシュ光量って「どんだけー」。核反応の閃光だって無理でしょう。ちなみにほとんど減衰しないとして月に向かった閃光がカメラに返ってくるのは約3秒後。リゲルに至っては言わずもがなの往復1600年、人類の存続さえ疑わしい遙かな未来。


 さて、一般的なカメラ内蔵のフラッシュは光量を現すGN(ガイドナンバー)がせいぜい14程度。外部フラッシュだってGN50くらいなものでしょう。GN14(ISO100)だとかなり明るい部類の開放値F2.8でさえ5m。ISO1600にしたところで20mが適正露光範囲。ナイター競技などでフラッシュを使う無理と無駄が見えてきます。まっ、それ以前に競技中のフラッシュ撮影など言語道断のマナー違反ですけどね。(マンUvsガンバ戦、スタンドのフラッシュが半端じゃなかったし)