四国のツキノワグマ

四国のツキノワグマ、独自の進化が明らかに
絶滅寸前の危機にある四国のツキノワグマは、現在、徳島県高知県をまたがる剣山山系一帯に、わずか十数頭から数十頭しかいないと見られています。NPO法人四国自然史科学研究センターとWWFジャパンは、四国のツキノワグマ保全を目指し、現地で調査活動を行なってきました。このたび、九州大学大学院の小池裕子教授による遺伝子解析の結果、四国のツキノワグマは本州のものとは異なる進化を遂げていることが判明。その希少性が、科学的な観点からも裏付けられました。

http://www.wwf.or.jp/activity/wildlife/news/2008/20080411.htm

約一万二千年前に氷河期が終わり海水面が上昇したことが瀬戸内海の誕生要因。それより数万年も分化が早かったとするならミステリーですね。ツキノワグマは日本だけでなく台湾やアジア圏に広く生息しているので、他の地域亜種からも遺伝子情報を収集する必要があるのではないでしょうか。

と、生意気なこと書いたけどプロの仕事に抜かりはありませんでした。>http://www.wwf.or.jp/news/press/2008/p08041101.htm
ですが本州亜種でさえある程度の遺伝子バリエーションがあるわけで、アジア大陸に分布するツキノワグマの地域差はさらに大きいと考えるべきでしょう。より多くの地域亜種サンプリングが望ましいようです。こうなると絶滅したとされる九州亜種との関係が鍵を握っている可能性もあるわけですね。


その四国亜種が十数頭から数十頭しか生息していないとすると、もはや引き返し不可能な絶滅軌道じゃないですか。亜種固有の遺伝的形質にこだわると、頭数維持が難しくなりますね。