デジスコの実践

デジスコを導入して半年経過したのを機に軽〜く総括。


★カメラ側
CASIO EX-Z850の焦点距離は7.9-23.7mm(35mm換算で38-114mm相当)ですが、3倍ズームといっても実質的には7段階の焦点距離(7.9・9.5・11.8・14.2・16.6・19.7・23.7)に固定されます。
画質についてはワイド端ほど良好で、可能な限りテレ端を避けた方が無難です。運用上不安がないのは16.6mmまでで、それよりテレ側は画質低下のリスクを承知の領域といえるでしょう。
感度はISO50しか使えません。せめてISO200が実用になれば使える機会が増えるのに。目下最大の泣き所だと思います。


★フィールドスコープ
早くも廃盤モデルとなったKowa TSN-824Mですが、蛍石レンズだけあって光学的な不満はあまりありません。唯一全長が長いのには閉口しています。
当然ながら低倍率のアイピースほど明るいので32xのTSE-14WEを多用。50xのTSE-9Wは月の撮影で活躍していますが、鳥撮り用途では今ひとつ出番が少ないのが現状。三番瀬などの干潟でシギチドリを撮るとなれば役に立ちそうです。


★三脚
導入当初から雲台はGITZOのビデオヘッドG2380。さしたる不満もなく使えています。
三脚は当初Manfrotto 055MF3を使ってみましたが、剛性感が今ひとつだったのでGITZOの3型カーボンG1349を導入。これで大幅に歩留まりが向上しました。1/10秒以下のシャッター速度がざらのデジスコ撮影で三脚が占めるウェイトはかなり重いと言えます。


デジスコで野鳥を撮っていると35mmでどれ位の望遠レンズに相当するのかという質問を受けることが多いのですが、32xアイピース使用時の35mm換算値は焦点距離が1216〜3648mm相当でF値はF3.1-9.2。50xだと1900〜5700mm相当でF4.9-14.4。
カメラ側の焦点距離は前述の通り16.6mmあたりが画質上の限界なので32xアイピースでは2555mm相当F6.5が実用上のスペックと考えています。ちなみにAPS-Cサイズのイメージセンサーを持つデジタル一眼レフに600mmF4の超望遠レンズと2xのテレコンを装着した場合、35mm換算で1800mmF8*1となります。この領域で比較してみると意外にデジスコも明るいんですね。ただしデジタル一眼レフはISO400以上で実用出来るので、このアドバンテージは吹き飛んでしまいます。やはり圧倒的に小型軽量であることが全てですね。

*1:1.5x換算として