ハクチョウの餌付け報道

本格的な寒波が到来し、各地でハクチョウの餌付けが話題になっています。ほとんどの新聞やテレビニュースは「微笑ましい」話題として配信していますが、これって本当に「善いこと」なんでしょうか。
人間依存でないと冬を越せないハクチョウにしてしまうことがはたして「保護」といえるのでしょうか。止水環境に沈殿した餌が水質を悪化させたり、一カ所に集中した水鳥による伝染性疾患の蔓延リスクなどなど、マイナス面も考慮するべきなはずです。
公園などで眼にする節操のない餌付け(餌のばらまき)を見るに付け、メディアの不見識と無責任ぶりが脳裏をよぎります。
少なくとも報道のプロとして時代を読んでいるつもりなら、いい加減に人間のエゴと保護を切り離した観点に気付いてほしいものです。