野鳥の餌付け

 神奈川県のとある公園池では、餌付け禁止の看板を無視して群がる水鳥に餌を投げ与える行為がまかり通っており、カルガモマガモなどのカモ類にバンやオオバン、果ては本来魚食性のカイツブリの幼鳥までがパン屑に群がっています。おそらくあのカイツブリはこの先自立できないで、投げ与えられるパンの切れ端で生きていくことでしょう。*1


 餌の乏しい冬の間、庭に給餌台を設置するほどの行為を非難する気はさらさらありません。ですが餌を蒔いて呼び寄せる人間の姿をさらした餌付け行為は容認できません。やたらに餌を蒔く人って野鳥が人慣れしてしまうことの意味が分かっているのかなぁ。それに池だとか止水環境だと水質にも直接影響してしまうし、大量の鳥を集めてしまうことで伝染性の病気の伝播原因にもなりかねませんから。
餌を蒔く人たちは自分なりの親切心なんでしょうが、百害あって一利無しの文字通り小さな親切大きなお世話なわけです。


 さらに言語道断なのが野鳥撮影目的での餌付け。これはもうエゴ以外の何ものでもない最低の所行だと思います。何故かこの手のカメラマンはグループ行動しており数で押し切る傾向で、それとなく注意しても居直られるのがせいぜい。高価な機材を携えた年配者が多いのも特徴で、若造*2の言うことなど聞く耳もたぬってところでしょうか。私も野鳥の撮影を趣味にしていますが、公園でこの手の餌付け撮影集団に出くわしたりするとそれだけで落胆してしまいます。


 少なくとも餌付け禁止の看板があるところでの餌付け行為は絶対に慎んでいただきたいものです。大人達が公然とルールを破る行為を子供達も見てるんですよね。
さらに一歩進んで全ての公設公園は餌付けを禁じるべきだと思いますが、そこまでもって行くのは難しいのかなぁ。

*1:同様の話は東京の井の頭公園でも起きているらしい

*2:あくまでも彼ら年配者から見ての話