東京都の鳥に選定されているだけのことはあり、ベイエリアはもちろん多摩川沿いに中流域の羽村堰あたりまで見ることが出来るそうです。この写真も多摩市付近の多摩川での撮影。マガモやヒドリガモに混じってプカプカ浮いていました。
ちなみに都の鳥といってもユリカモメは他の多くのカモメ同様冬鳥なので、夏の間に東京付近で見かけるカモメのほとんどはウミネコに限定されてしまいます。
都の鳥にひっかけたわけではありませんが、ユリカモメの別名は都鳥(みやこどり)。伊勢物語に出てくる在原業平の読んだ歌に登場する「宮こ鳥」こそがユリカモメなのだそうです*1。
名にし負わばいざ事問わむ宮こ鳥 わが思う人はありやなしやと
と、ここで混乱するのが和名ミヤコドリ。広義では同じチドリ目でもユリカモメとは似ても似つかぬミヤコドリが存在します*2。そのため文学上に残る名前は「みやこどり」であっても、カモメ科のこちらはユリカモメとして処しましょう。
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