レンズテスト2(1990年デビューの新品)

昨日はほとんど書くことなく終わってしまったCanon EF35mmF2、出かけた先が動物園だったのでどうしても望遠レンズに偏ってしまいました。それでも多少は使ってみたので軽〜くファーストインプレッション。

このサンプル、モノレールの駅を逆光ぎみで撮っていますが、カメラにとってはなかなか過酷な対象なんです。まず周辺に直線部が多いので歪みがあると一目瞭然。さらに逆光気味なのでエッジに偽色が発生しやすくなります。という前提でサンプル写真をチェックしてみると、直線部に歪曲は見あたらないのでこの点は合格。但し上部のキャットウォークや電線は完全にパープルが色浮きしているので、逆光時の偽色発生に関しては並のレンズと言うことになりそうです。とはいっても全体から受ける解像感はなかなかの水準で、それら全てを勘案した画質評価としては、諭吉3枚程度で買えるレンズとしてはかなり水準が高いと思います。


次に使い勝手。残念ながらフルタイムマニュアルフォーカスではないのでAF/MF切替は面倒に思えます。といっても25cmまで寄れるのは魅力的。背景を絡めたマクロ的な使い方では重宝しそうです。意外なほどの明るい開放値F2も室内など光量の少ないところでの撮影を可能にするし、この焦点距離をカバーするズームレンズを持っていても、手に入れる価値は高いかも。


画質や使い勝手とはちょっと異なる印象ですが、EOS-20Dに取り付けて覗いた感覚はまさしくフルサイズ機と50mm標準レンズの画角フィール。具体的には右目でファインダー越し、左目は裸眼で周囲を見たときにさほど視野の違和感がない焦点距離。言い換えるなら肉眼とよく似た遠近感を表現できるレンズと言えます。この感覚が欲しくて買ったようなものなので、「しめしめ」と思ったことは書くまでもないですね(^^ゞ