椋鳥(ムクドリ)

この名を聞くと思い浮かべるのが椋鳩十。日本のシートンというのはちょっと違う気がするけど、児童向けの動物文学においての足跡は偉大だと思います。殊に「大造じいさんとガン」は印象深く、小学生の頃に読んだだろうにガンの名前「残雪」を覚えていたりして。それと知らずに記憶しているストーリーが他にもあるかもしれません。

閑話休題
スズメやハト同様田舎から都会に至るまで身近な鳥なのですが、地味な外見に加え人馴れもしないので、意外なほど知らない人が多い鳥でもあります。我が家周辺ではワラワラと群れを成しており、スズメさえ凌ぐ個体数かもしれません。群れているくせに仲が悪い様で、空中でのド突き合いから地上での乱闘まで頻繁に仲間割れゲンカをしています。辞書によれば本来の意以外に「おのぼりさん」とか相場の隠語で「騙しやすい素人」なんて意味もあるようだし、地方名もウマジラミ(岩手)だのギャアギャアドリ(広島)だのとろくなもんじゃないのが哀しさを誘うとか誘わないとか。
でもね、農家にとっては畑の虫を捕ったりする益鳥*1なんですよ、念のため。
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*1:近頃では街中の集団塒(ねぐら)で糞害が取りざたされています